

インドでワタ栽培に従事しているEknath Shivram Pandit氏は、遺伝子組み換えワタ種子の使用により、農作業が改善され、収入と生活が向上しました。Pandit氏は「以前は牛車を使っていたのですが、今ではトラックやトラクターを購入し、家を建て、井戸も掘りました」と述べ、次のように説明しています。「以前よりも農作業に熱心に取り組むようになりました。それだけの価値があります」。
インドで遺伝子組み換えワタを栽培している農村は、数百に上ります。これらの地域でPandit氏のような農業生産者が享受する経済的、社会的な恩恵は、年を追うごとに明らかになっています。インド商工会議所連合の委託調査の報告書では、遺伝子組み換えワタの種子を導入することで収量が増加し、それが農業生産者とその家族、そして彼らが住む農村全体にも、大きく影響を与えていると記されています[1]。
経済的に見ると、インドで遺伝子組み換えワタを栽培する農業生産者の収入は、従来の非遺伝子組み換えワタのハイブリッド種子を用いてワタを栽培する農業生産者に比べ、1エーカー(0.4ヘクタール)あたり176米ドル以上高くなっています。50%の収量増加に対し、貴重な水の使用を減らすことができます。さらにアワノメイガ駆除のために農薬を散布する回数も5回分削減されます。遺伝子組み換えワタを生産する農業生産者のほぼ全員(93%)が、その実績に満足しています。
新しい種子を導入した結果、ライフスタイルも向上しています。女性は産科検診を受けることが出来るようになり、予防接種を受ける子供の数も増えています。より多くの子供たちが学校に通えるようになり、就学する期間も延びています。彼らが住む農村も、同様に大きな恩恵を受けています。遺伝子組み換えワタを栽培している農村には、商店の数が他地域に比べて、平均的に3分の1程多く、電気、飲料水、電話、銀行、インターネット接続などのインフラの整備が整い、市場へのアクセスも改善されています。
現在遺伝子組み換えワタを栽培しているKeshavrao Bhaurao Pawar氏は、これまで家族で農業に従事してきた50年間を振り返り、「(以前は)得たものは何もなく、負債を抱える生活」でしたが、遺伝子組み換えワタの栽培を始めてからは、「娘を嫁がせ、家を建てることができました。これは、遺伝子組み換えワタの栽培をしていなければ、成し得なかったことです」と述べています。さらに、娘のKavitaさんは次のようにつけ加えています。「一家で旅行に行くようにもなりました」。
インドでは、遺伝子組み換え作物の商業栽培が承認された2002年以来、国内の農業生産者は急ピッチで遺伝子組み換えワタを導入してきました。農業が国内総生産(GDP)の23%を占め、7億人近くの雇用をもたらしているインドでは、遺伝子組み換え作物の栽培は、より良い将来を約束しています。
[1] The Associated Chambers of Commerce and Industry of India(インド商工会議所連合)委託の調査2件: Indicus Analytics(インド経済研究所)が受託した「The Socio-economic Appraisal of BT Cotton Cultivation in India(インドにおける遺伝子組み換えワタ栽培の社会経済的評価)」およびIMRB International(インド国際市場調査研究所)が受託した 「The Socio-economic Appraisal of BT Cotton Cultivation in India(インドにおける遺伝子組み換えワタ栽培の社会経済効果について)」