毎晩、お腹を空かせたまま眠らなければならない8億5,000万の人々、このうち半数以上が農業生産者である事実は、もはや「皮肉な現実」で済まされる話ではありません。彼らは自分たちが食べる食糧ですら、十分に育てることが出来ないのです。また、飢餓は空腹以外の形でも被害をもたらします。栄養失調や、食事のバランスの悪さから起こる、いわゆる「隠れ飢餓」に悩まされている人は20億人います。これら飢餓や、栄養状態の悪さから生じた疾患で死亡する5歳未満の児童は、毎年560万人と推定されています。世界中の農村では、ハイブリッド種子と遺伝子組み換え種子が、農家の生産性向上と収入増加、そして生活の改善に貢献しています。単に栄養状態が改善されただけではありません。農業生産性が向上すれば、家族を十分に養えるだけでなく、余った収穫物を市場で販売することができるのです。[1] [2]
改良された種子、そして農業生産手法の改善が持つ経済効果は、女性や子供たちの生活に目覚ましい変化をもたらしています。民間が行った研究では、農村収入の増加に伴って、女性や子供たちがこれまでになく質の高い医療、学校・教育を利用することができるようになっている、という事実がいくつか報告されています。一粒の小さな種子から、大きなものがもたらされるのです。生産量が増加すれば、地域社会は活性化します。農業生産者は例外なく、自分や隣人の生活を改善するため、必要な手段を選択する機会をえられなければなりません。