持続可能な農業

Corporate Responsibility

遺伝子組み換え種子により農薬使用量が減少、温室効果ガス排出量も削減され、環境に大きな利益

カナダでナタネと大豆を栽培しているArt Enns 氏は、収量の増加をめざすこと、および貴重な天然資源を保護することの二つの絶妙なバランスを保つことこそが、農業生産者が成功するための必要条件だと認識しています。土地、エネルギー、水等の重要資源の需要を抑えながら、作物の生産量を増加するために、農業生産者が現在使用している重要な手段の1つが遺伝子組み換え種子です。

Graham Brookes氏は2008年6月発行のAgBioForum誌に掲載された、専門家の査読を受けた論文のなかでー、「1996年以来、遺伝子組み換え作物は農薬散布量と温室効果ガス排出量双方の大幅な削減に寄与してきました」と主張しています。 同氏の研究により、遺伝子組み換え大豆、トウモロコシ、ワタ、またはナタネを栽培している国では、農薬使用量が28万6,000トン(7.9%)減少したことが明らかになりました。これほど大幅な削減が実現したのは、作物の栽培に必要な農薬の使用回数を減らすことができる除草剤耐性品種と害虫抵抗性品種が導入されたためです。 Enns 氏は「新しいバイオテクノロジーのおかげで、これまで何回も行っていた農薬の散布を、たった1回に減らすことができました」と述べ、次のように補足しました。「これは確かにコストを削減しますが、私にとっては、化学物質の使用量が減ったことの方が大きな意味をもっています」。 農薬使用回数の減少は、農場でのトラクター等による往復回数が減るため、化石燃料消費を削減することにつながります。さらに、遺伝子組み換え作物の導入で不耕起栽培が可能になり、耕作に伴う燃料を削減します。 また、遺伝子組み換えされた小さな種子は環境にも大きなプラス効果をもたらします。化石燃料の燃焼を減少させることで、自動車650万台の使用を1年間停止するのと等しい量の二酸化炭素を含む温室効果ガスの排出を削減できるのです。

Enns 氏にとっての保全という概念は、農業生産者としての生き方の中心にあります。「バイオテクノロジーは、土壌の管理人になったかのような自主性を与えてくれます。土壌から“奪う”だけでなく、次世代の人びとに農業の将来性を“残す”ことができるのです」。