BIOニューズクリップ

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グローバルBIOニューズクリップ@Monsanto
Vol.82 2010年6月10日
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☆目次★
* 今週のひとこと
* 日本モンサントからのインフォメーション(海外レポートのご案内)
* 日本モンサントからのインフォメーション
(2010年遺伝子組み換え作物試験圃場見学会のご案内)
* パキスタン 遺伝子組み換えワタによる増産計画が本格化
* チリ 遺伝子組み換え作物の栽培開始に向けて、チリ政府が法律改正を計画
* オーストラリア GM作物栽培における新たな台頭
* フランス 遺伝子組み換えブドウの試験栽培を認可

▼▽今週のひとこと▼▽━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
今週の一言は「中国の食料事情と、世界の食料事情」です。
最近、中国によるアメリカ産トウモロコシの輸入開始がニュースになっています。
中国:米国産トウモロコシ輸入さらに拡大か-既に計100万トンを契約
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90920011&sid=a1VgjrIWktxo
中国はアメリカに続く第二位の世界第二位のトウモロコシ生産大国です。しかし同国では、経済発展、生活水準向上に伴う食料需要の拡大からトウモロコシ需要が増大しています。大豆について中国は、現在では年間に4,300万トン(2009年)の大豆を輸入し、既に世界最大の大豆輸入国です(参考:日本の年間大豆輸入量は年間約350万トン)。
世界人口の20%、約13億人が暮らす中国の食料需要増加は、世界の食料事情と直結します。昨年に中国農業科学院が発表した「中国の食糧安全保障戦略」では、「輸入に頼って食糧安全問題を確保するのは基本的に不可能」とし、「(遺伝子組み換えを含む様々な技術を利用した)良質で高生産の新品種の栽培と普及」を柱として、中国国内の食料自給を推進する方針が発表されました。
中国の食糧安全保障戦略:万 建民(中国農業科学院作物科学研究所所長)
http://www.spc.jst.go.jp/hottopics/0906sustainedprod_food/r0906_wan.html
 現在、中国以上に輸入食料に依存する日本ですが、国際的な穀物需給の逼迫から近い将来、穀物輸入が難しくなる事があるかもしれません。遺伝子組み換え技術だけでなく様々な技術を用いる事で日本国内に合った優良品種種子を開発し、栽培を普及する取り組みが必要と思われます。

◆ 日本モンサントからのインフォメーション(海外レポートのご案内)
「遺伝子組み換え作物:1996から2008年における世界の社会経済および環境に対する影響」(Graham Brookes & Peter Barfoot /PGエコノミクス社)

英国の経済学者グラハム・ブルックス氏とピーター・バーフット氏は、遺伝子組み換え作物が過去13年間(1996〜2008年)に経済・環境に及ぼした累積的な影響を定量化した最新の研究を発表しました。著者らは、遺伝子組み換え作物が世界の経済・環境に大きなベネフィットをもたらしているとともに、世界の食糧安全保障に重要な貢献を果たしていると報告しています。報告によると過去13年の間に、遺伝子組み換え作物の導入によって、農業生産活動によって生ずる温室効果ガス排出量や農薬散布量を削減できたと同時に、農業生産者の収入が大幅に増加しました。農薬使用量は96年からの08年までに7億7,500万ポンド(約35万トン)削減、CO2排出量は08年合計で年間700万台の自動車を撤去したのに相当する1,560万トンが削減され、さらに遺伝子組み換え技術によって多くの農業生産者の単位面積あたりの収量が増加し、結果として作物生産量が向上しています。
詳細はこちらから
http://www.monsanto.co.jp/data/benefit/100602.html

◆ 日本モンサントからのインフォメーション 
「2010年度 夏の遺伝子組み換え作物圃場見学会のお知らせ」
日本モンサント株式会社では、昨年に引き続いて自社研究農場(茨城県河内町)において、遺伝子組み換え作物(大豆、トウモロコシ)の見学会を実施いたします。
現在弊社の隔離圃場では、ラウンドアップ除草剤をまいて雑草だけを効率的に防除できる大豆(除草剤耐性大豆)と、作物自身が害虫への抵抗性を持っているために殺虫剤の使用量を減らすことができ、同時にラウンドアップ(r)除草剤を用いて雑草を効率的に防除できるスタック(掛け合わせ)品種のトウモロコシ(害虫抵抗性及び除草剤耐性トウモロコシ)の2種類を栽培しています。いずれも世界各地で広く商業栽培され、国内でも安全性の認可を取得し、穀物として輸入・利用されている品種です。この機会に是非、遺伝子組み換え作物の実際の栽培の様子をご覧ください。
詳細はこちらから
http://www.monsanto.co.jp/biotech/info/experiment/100601.html


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◆パキスタン 遺伝子組み換えワタによる増産計画が本格化◆
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2010年4月21日/Hindustan Times
Now, Pak joins Bt cotton race
http://www.hindustantimes.com/rssfeed/india/Now-Pak-joins-Bt-cotton-race/Article1-533854.aspx
<記事要約>
世界第4位のワタ栽培国パキスタンは、遺伝子組み換えのBt (害虫抵抗性)のワタ品種を導入することでワタの生産量を急増させ、アジアでは中国に次いでワタを輸出するインドと競合できるように取り組む予定です。
パキスタン政府は4月10日に、バイオテクノロジー作物の開発企業であるモンサント・カンパニーとの覚書に署名しました。パキスタンは世界でもトップ5に入るワタ栽培大国ですが、2002年にBt (害虫抵抗性)ワタを導入したインドには遅れをとっています。
モンサント・カンパニーの広報担当者は、「弊社は、世界で最も研究されたワタの技術といえるボールガード-Ⅱワタを(パキスタンに)導入する予定です」と発表し、今回の覚書を「パキスタンへのBtワタ導入に焦点を置いた、議論を続けるための枠組み」を提供するものとしています。
パキスタンは今年に公表された「ワタのビジョン2015年の目標」に基づいて、(訳注:2009年には208万トンの生産量だった)パキスタンのワタ生産を、2015年までに2千万梱(訳注:1梱=170kg計算で約340万トン, 約6,000億円相当)まで増産する事を目標にしています。
議会での質問に回答したパキスタン農業省によれば、インドでは合計9つの州、約8千万ヘクタールにおいてBtワタが栽培され、これらBtワタの導入は反収を31%引き上げるのに寄与しました。
パキスタンの「ワタのビジョン2015年」において、「2015年までに2千万梱の生産レベル」を達成するためには、遺伝子組み換え作物の導入を含めて1ヘクタール当たりの反収を毎年5パーセント改善しながら、一方で栽培面積を毎年2万5千エーカーずつ増やすなど、様々な選択肢を予想しています。
業界関係者は、パキスタンで高い反収が達成される事により、3〜4年後には同国も国際マーケットに貢献できるようになると発言しています。

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◆チリ 遺伝子組み換え作物の栽培開始に向けて、チリ政府が法律改正を計画◆
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2010年5月4日/the Santiago Times
Government Supports Genetically Modified Crops In Chile
http://www.santiagotimes.cl/index.php?option=com_content&view=article&id=18759:government-supports-
genetically-modified-crops-in-chile&catid=45:health-and-science&Itemid=41

<記事要約>
チリ政府のJos_ Antonio Galilea農業大臣は、チリで遺伝子組み換え(GM)農作物の栽培を認可、規制する法令の整備を行う計画を発表しました。
 Galilea氏は、本件について調査するアドバイザリーチームを組織しており、今年の6月もしくは7月には法律を提案する予定と述べています。
現在チリ国内で運用されている法律は、遺伝子組み換え農作物の種子生産を厳しく制限しており、このため生産された遺伝子組み換え品種の種子は、(訳注:食用に用いる穀物としてではなく、播種用の種子として)全量を輸出しなくてはいけません。Galilea氏は「現在の政策は理解できないものであり、この修正には法律の制定による手続きが最良と考えています。グローバル化し競合する国際マーケットにおいて、GM技術がないとチリ国の農業生産者は不利です。現在の法律は、チリの農業生産者にとって非常に不利に出来ている」と述べています。
チリの科学界では、すでに遺伝子組み換え品種のモモの開発に取り組んでいます。これが成功すれば、より高品質なモモの保存期間を延長でき、チリのモモ輸出促進に役立つでしょう。

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◆ オーストラリア GM作物栽培における新たな台頭 ◆
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2010年5月6日/Stock & Land
Another rise in GM plantings
http://sl.farmonline.com.au/news/nationalrural/grains-and-cropping/general/
another-rise-in-gm-plantings/1821832.aspx

<記事要約>
(訳注:西オーストラリア州で、農業関連の情報を非営利で提供している)Kondininグループの調査によると、西オーストラリア州のGMナタネ栽培モラトリアムの撤廃をうけて、オーストラリアにおけるGMナタネの作付けは3年連続して増加する見込みです。西オーストラリア州へのGMナタネ導入によって、2010年にはオーストラリア全体で90,000ヘクタール以上のGMナタネが栽培されると推定されています。
オーストラリアでGMナタネの生産が始まった2008年の栽培面積は9,600ヘクタール、これが2009年には41,000ヘクタールと大幅に増加しています。なお非組換えナタネを含むオーストラリア国内全体のナタネ栽培面積は、461,000ヘクタールです。
Kondinin の調査では同様に、調査対象となった農業生産者の51パーセントが遺伝子組み換え作物の導入を支持すると述べ、2002年と比べて約20パーセントの増加を示したことから、農業生産者の間で、GM作物への受容が上昇したことをが分かっています。


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◆ フランス 遺伝子組み換えブドウの試験栽培を認可 ◆
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2010年5月19日/The Connexion
France allows GM wine trial
http://www.connexionfrance.com/genetically-modified-gm-wine-alsace-trial
-vineyard-11670-view-article.html

<記事要約>
フランス、アルザス地方のワイン生産者が、フランスで始めて遺伝子組み換えブドウの試験栽培を開始する許可を得ました。
 フランス政府のBruno Le Maire農業大臣は、遺伝子組み換え作物が栽培の周辺環境にどのように影響するかを確かめるため、5年間にわたり遺伝子組み換えブドウを非組み換えのブドウと隣接して生育させ、その影響を調査する実験を公表しました。Le Maire氏はこの実験について、交雑を抑えるために特別な処置が実行されており、試験栽培は完全に安全なものと説明しています。同氏はフランス農業が「後ろ向き」にならない事、そして新技術、革新を試すことを恐れない事がフランス農業にとって重要であるとし、ラジオ番組中で次のように述べています。「私達は今回の試験結果を確認しつつ、結論までにあと4〜5年待ちたいと思います。そしてもし試験結果が納得ゆくものならば次のステップとしてより広いでの試験栽培の手続きを検討する用意があります」
 フランスでは過去に、Inra農業研究所が2005年から2009年まで、コルマールにおいて遺伝子組み換えブドウの実験を行ないましたがこれは収穫はされず、このブドウを用いたワインの製造は許可されませんでした。同研究所では1999年にもシャンパーニュ地方で遺伝子組み換えブドウの試験を始めましたが、抗議活動に遭ったことからこれは中止されました。


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