╋━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━╋ ☆目次★ * 今週のひとこと * 日本モンサントからのインフォメーション:弊社HPリニューアルのお知らせ * 米国 遺伝子組み換え作物は環境負荷を軽減-米国学術研究会議(NRC)の報告に関する記事- * オーストラリア 遺伝子組み換えオオムギの試験栽培を西部で実施予定 * オクラホマ大学法学教授「世界は遺伝子組み換えコムギへの投資を必要としている」と発言 ▼▽今週のひとこと▼▽━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 今週の一言は「天候と農作物」です。 今年は春先の低温と天候不順から野菜の値段が高騰しました。農業は天候の賜物ですから、農業技術が今後どれだけ発展しようとも、この影響を受けずに農作物を(野外で)栽培する事は実現不可能かもしれません。 しかし様々な技術を組み合わせることで、作物収量に対する天候の影響を減らす事は可能です。天候が作物にもたらすストレスには乾燥、低温、高温、日照不足など様々あります。従来の農作物にストレス耐性(乾燥耐性、低温耐性など)を加えることにより、天候不順の影響を受けにくい作物の開発が期待されています。 従来の品種改良方法に比べ狙った特質を確実に作物に加える事が出来る遺伝子組み換え技術は、農作物に環境ストレス耐性を持たせて天候不順の影響を受けにくい農業の実現に大きく貢献できると考えられています。 ◆ 日本モンサントからのインフォメーション 日本モンサント株式会社のホームページがリニューアルされました。遺伝子組み換え作物の国別栽培状況の最新データ(2009年)も更新して掲載され、今まで以上に見やすく有用なデータ満載のホームページとなっています。今後とも皆様へ分かり易く、丁寧な情報発信を心がけて行きたいと考えておりますので、是非ご活用ください。使いやすいホームページを目指しておりますので、皆様のご意見、ご提案をお待ち申し上げております。 日本モンサント株式会社(トップページ) http://www.monsanto.co.jp/ 弊社ホームページへのご意見・ご要望はこちらまで Info.bio@monsanto.com ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◆ 米国 遺伝子組み換え作物は環境負荷を軽減-米国学術研究会議(NRC)の報告に関する記事-◆ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2010年4月14日 The Wall Street Journal Modified Crops Touted http://online.wsj.com/article/SB10001424052702303695604575182112930369020.html ?mod=rss_US_News <記事要約> 4月13日に米国学術研究評議会(National Research Council:NRC)から発表された報告書では、遺伝子組み換え作物が米国農業生産者の収益を増やすと同時に、農業生産活動がもたらす環境負荷を軽減している事が分かりました。 遺伝子組み換え作物は、花粉の飛散が有機農業に影響すると懸念する環境保護活動家たちの間で議論の的となっています。しかし独立した科学者達が構成するグループである米国学術研究評議会(NRC)において、遺伝子組み換え作物は従来の農作物に比べて環境に与える負荷が少ないと結論付けられました。 NRCの中でもワシントンに拠点を置きアメリカ合衆国政府に科学的助言を与えるグループでは、グリホサートベースの除草剤に耐性を持たせたトウモロコシや大豆(訳注:除草剤耐性作物)が機械による畑の耕起回数の減少を可能にしたとして、これが結果的に農作業の経費削減や土壌浸食の減少も可能にしていると結論付けています。 現在では多くの農業生産者は雑草防除のために畑を耕起する必要がありません。なぜなら遺伝子組み換え作物ならば作物に害を与える事無く、グリホサートベースの除草剤をほ場に散布することができる(訳注:作物に害を起こさずに雑草だけを防除する事ができる)からです。 また土壌微生物から遺伝子を取り出して作物へ導入し、作物内に天然の殺虫剤を作らせるようにした作物(害虫抵抗性作物)によって、益虫も殺してしまう殺虫剤の使用量を減らすことができました。 ネブラスカ大学の生物学者L. LaReesa Wolfenbarger氏は遺伝子組み換え作物について、従来の農作物よりも環境への悪影響は少ないと説明しています。 今回の調査は2008年に着手され、科学者、エコノミストと社会学者ら10名の委員会によって行なわれました。報告書は253ページに及びます。この報告書は除草剤耐性大豆が1996年に上市されて以来、遺伝子組み換え作物がなぜ急速に普及したのかを説明するのに役立ちます:米国で栽培された大豆、トウモロコシ、ワタの約80%が、今では遺伝子組み換え作物から生産されていると同報告書は説明しています。 しかし報告書の執筆者たちは、米国南部で確認されているグリホサートに対する抵抗性を獲得した雑草を例にして、農業生産者が遺伝子組み換え作物をより慎重に用いなかった場合、除草剤耐性作物の有用性が損なわれる可能性も警告しています。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◆ オーストラリア 遺伝子組み換えオオムギの試験栽培を西部で実施予定 ◆ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2010年4月8日/ABC GM barley to be trialed in the west http://www.abc.net.au/rural/news/content/201004/s2867197.htm <記事要約> オーストラリア連邦科学産業研究機構(CSIRO)は、遺伝子組み換え(GM)オオムギの初の野外試験栽培を、西オーストラリア州で数週間以内に開始する予定です。 CSIROは昨年、GMコムギとGMオオムギの野外試験栽培をニューサウスウェールズ州の試験場で実施しました。今年はそれらの試験栽培を同国西部でも行なう申請をオーストラリア連邦政府遺伝子技術規制局(OGTR)に提出しています。 GMオオムギ3品種、コムギ11品種が、西オーストラリア州のコムギ栽培地域にある民間の農場において1ヘクタール程度の小規模な試験栽培を予定しています。 CSIROのMatthew Morell博士は、窒素利用を増加させるためにオオムギの遺伝子を組み換えたと、以下のように説明しています。 「用いた遺伝子は同じオオムギ由来の遺伝子ですが、根が窒素吸収と利用を増加させるように改変して、オオムギへ再導入しました」 OGTRはこの試験栽培への認可を与えるか否かの決定前に、申請についてのパブリックコメントを募集しています。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◆ 米国 オクラホマ大学法学教授「世界は遺伝子組み換えコムギへの投資を必要としている」と発言◆ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2010年4月14日/The GRAINNET Kansas Wheat: University of Oklahoma Law Professor Says World Needs Investment in Wheat Biotechnology http://www.grainnet.com/articles/Kansas_Wheat__University_of_Oklahoma _Law_Professor_Says_World_Needs_Investment_in_Wheat_Biotechnology-92425.html <記事要約> 2010年にカンザス州で作付けされたコムギ栽培面積は、トウモロコシと大豆の栽培面積を合計した数字よりも少ないと見積もられています。「コムギの栽培州」であるカンザス州にとっては、この数字は憂慮すべき事態です。 オクラホマ大学のDrew Kershen法学教授によれば、世界で最も広く消費される穀物であるコムギがカンザス州の主要作物であり続けるためには研究開発への投資が必要であり、最も重要なことはバイオテクノロジーへの投資です。 Kershen教授は4月9日、カンザス大学キャンパスで開催された「国際貿易と農業のための会議」に集まった人々に向け、開会の演説で「カンザス州と世界の農業」について語りました。 彼の演題「遺伝子組み換えコムギ-その過去、現在、そして挑戦的な未来」の内容は、トウモロコシとダイズに比べ米国のコムギ研究に対する投資額がとても小さいという事実に注目しています。 コムギは世界で、1日当たり摂取カロリーの20%を提供しています。2050年までに90億に増加すると予想されている世界の人口に対し、世界のコムギ生産量も同じペースで増加させなければなりません。しかし耕地面積を増やすことは不可能です。 Kershen教授は「持続可能性の強化」が現在のコムギ生産に必要であると説明します。またコムギ栽培が競争力を失った理由として、1つにはバイオテクノロジーへの投資の欠如、もう1つに才能のある若いコムギ育種家の不足を指摘しています。 Kershen 教授は次のように述べています。「私たちは、コムギ研究に参入したかもしれない多くの若い人々を失いました。彼らはコムギの代わりにバイオテクノロジー研究開発が進む農作物を扱い、素晴らしい仕事をしています」 しかしながら、すべてが失われた訳ではないとKershen教授は説明しています。 オーストラリアでは、バイオテクノロジーを用いて乾燥耐性コムギの研究が行なわれています。また中国では、世界中のどの国よりも多くの研究費が遺伝子組み換え作物の開発に用いられています。また米国企業も着実にバイオテクノロジーを用いたコムギの研究を進めています。バイオテクノロジーを用いたコムギの利点は、無視するにはあまりにも大きいと彼は説明しています。 遺伝子組み換えコムギが農業生産者に採用されれば、従来のコムギに比べて安全で、また環境負荷も低減されるでしょう。世界では遺伝子組み換えコムギに対する抵抗感は薄れつつあります。 Kershen教授は、遺伝子組み換えコムギの欠如はアメリカでも食糧安全保障上の大問題を引き起こすとし、次のように付言しています。 「米国で遺伝子組み換えコムギが採用されない本当のリスクは、コムギがマイナー作物になりロシア、オーストラリア、中国あるいは他の国からコムギを輸入する事態になることです」。 ========================================================== 配信希望、中止、変更〈FAXでの送信も可〉、ご意見・ご感想、 発行:日本モンサント株式会社 バイオ作物情報部 |