╋━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━╋ ☆目次★ * 今週のひとこと * 中国 国内種子産業の発展を促進する方針を発表 * スロベニア 遺伝子組み換えトウモロコシの栽培を政府が承認 * 米国 耐寒性遺伝子組み換えユーカリの試験栽培 ▼▽今週のひとこと▼▽━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ バイオテクノロジーの世界的な状況を調査・追跡する非営利団体、国際アグリバイオ事業団(ISAAA)の年次報告書が2月26日に発表されました。 報告書によると、世界の遺伝子組み換え作物の栽培面積は2009年には900万ha(7%)増加し、1億3,400万haとなりました。これは日本の国土総面積の約3.5倍に相当する面積です。また、先進国における栽培面積の増加(3%、200万ha)に比べて、発展途上国での増加が今年も目立っています(13%、700万ha)。 今年の報告書では、2009年に中国で新しく遺伝子組み換えイネ(害虫抵抗性イネ)の安全性評価が終了した出来事が大きく取り上げられました。同報告書では、世界最大のコメ生産国である中国において、遺伝子組み換えイネを利用することで収量の増加、貧困の緩和とと同時に農薬使用量の削減が期待されること、また中国が食糧や飼料、繊維原料における海外依存を解消し、国内自給率を改善するために遺伝子組み換え作物の利用を検討している事が報告されています。 同報告書について、詳しくはこちらからご覧いただけます。 ISAAA Brief 41-2009: Executive Summary (英文) http://www.isaaa.org/resources/publications/briefs/41/ executivesummary/default.asp ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◆ 中国 国内種子産業の発展を促進する方針を発表 ◆ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2010年2月1日/Xinhua Chinese government highlights seed industry development in 2010 http://www.tmcnet.com/usubmit/2010/02/01/4597643.htm <記事要約> 中国政府が今年発表した白書によると、中国政府は種子産業に大きな関心と注意を払っています。中国政府は、国内の種子産業が発展するのに必要となる詳細なガイダンスを白書の中で提供しています。 中国では2009年までの6年間、豊作が続いてきました。しかし耕作可能な農地の面積に限りがあることから、単純に耕作面積の増加によって穀物生産の増加を維持する事が困難になっています。このため、単位面積あたりの穀物生産量を引き上げる事が、増加する穀物需要を満たす鍵になります。 中国農業省の統計によると、高品質の種子を用いる事で穀物生産を36パーセント以上も増加させる事が出来ることが示されました。また今回の白書では、中国政府が今後の種子産業の発展を促進するため、新しい遺伝子組み換え作物の研究と産業化に力を注ぐとしています。 2009年12月、中国農業省は遺伝子組み換えイネ(害虫抵抗性イネ)とトウモロコシ(高フィターゼトウモロコシ)に対して、安全性に関する認可を与えました。また2010年1月11日には、中国農業科学アカデミーが遺伝子組み換え作物開発における今年度の重点的研究課題を策定しました。 また中国政府は同じ白書の中で、企業合併や買収を通して種子産業の統合を促進し、種子会社には研究機関と協力する事を提案しています。これはコア競争力を持つ大きな種子ビジネスを、中国国内で育成することを目的としています。 中国には現在約7,000社の種子企業が存在し、上位10社で市場の約20パーセントが占めています。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◆ スロベニア 遺伝子組み換えトウモロコシの栽培を政府が承認 ◆ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2010年2月11日 STA Govt Adopts Decree on GM Corn http://www.sta.si/en/vest.php?s=a&id=1479352 <記事要約> 2010年2月11日、スロベニア内閣は、国内で遺伝子組み換えトウモロコシの生産を認める規則を採択しました。この法令の下で、スロベニアの農業生産者はEUが承認済みのMON810 トウモロコシを栽培することが出来るようになるでしょう。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◆ 米国 耐寒性遺伝子組み換えユーカリの試験栽培 ◆ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2010年2月5日/GMO Compass Biotech eucalyptus doesn't mind the cold http://www.gmo-compass.org/eng/news/486.docu.html <記事要約> 米国の科学者が、低温に耐えるユーカリ品種を遺伝子組み換え技術を用いて開発に成功しました。低温耐性のユーカリ品種開発の成功は、より広範囲の面積でのユーカリ栽培と、工業的用途における経済性の向上をもたらす可能性があります。オーストラリアが原産のユーカリは、世界の植林地約2千万ヘクタールにおいて栽培されています。ユーカリは3年半で25メートルの高さに成長し、その細い繊維は、製紙原材料に適しています。また、ユーカリはバイオ燃料の原材料としても利用されます。 ユーカリは霜の被害を受けやすく、寒冷地帯はこれまで栽培が不可能でした。このため北の製紙業者では原材料のユーカリを長距離輸送するか、もしくはユーカリ以外の原材料を利用するしかありませんでした。「緑のバイオテクノロジー」が寒冷地における効率的かつ再生可能な原材料として、ユーカリ栽培を促進する可能性があります。ArborGen社の科学者は、ユーカリが霜に過剰に反応しないよう、耐寒性を持つ植物から遺伝子を導入しました。野外試験では、遺伝子組み換えのユーカリは低温化でその組織が崩壊することなく、マイナス6°Cの低温にも耐えました。現在、ArborGen社は、米国の29カ所において10万本以上の遺伝子組み換えのユーカリの野外試験を計画しています。その試験では遺伝子組み換えユーカリの工芸作物、工業用原料としての特性が調べられ、より速い成長と木質の改善を目的とした研究が行なわれています。ArborGen社の目標は、小さい土地面積からより多くの木を生産する事です。土地を節約しながらの再生可能な原材料を増産する事こそが、限りある資源を救い、持続可能な社会の構築を促進するでしょう。 ========================================================== 配信希望、中止、変更〈FAXでの送信も可〉、ご意見・ご感想、 発行:日本モンサント株式会社 バイオ作物情報部 |