BIOニューズクリップ

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グローバルBIOニューズクリップ@Monsanto 
Vol.77 2010年2月1日
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☆目次★
* 今週のひとこと
* 中国 遺伝子組み換えイネの商業栽培が間近
* インド 害虫抵抗性Btヒヨコマメの開発
* バングラデシュ 遺伝子組み換えナスとジャガイモの試験栽培
* カナダ バイオテクノロジーによる第二の緑の革命に向けて


▼▽今週のひとこと▼▽━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 2010年二回目のひとことは「空気の変化」です。
 1月13日付けの日経流通新聞(日経MJ)によると、2009年12月に行なわれた調査では、消費者が食品を購入する際に注意する表示項目は「産地・原産地」が64.5%「原材料」が約42.0%と上位を占め、これに対して「遺伝子組み換え」は25.0%と低い数字を示しました。また遺伝子組み換え食品を「受け入れる」とした人は50%以上、特に男性では58%で、「不安なため避ける」とした35.1%を大きく上回っています。遺伝子組み換え(GM)作物の国内での利用(栽培)についても「国内でも生産・販売して欲しい」という回答が31.4%と、「国内では生産しない方が良い(28.5%)」を上回りました。
 GM作物の商業栽培が開始して今年で15年目となり、2009年には日本国内でもGM作物の商業栽培が始まりました。GM作物の利用を巡る消費者の「空気」が大きく変わってきたことが、今回の調査から分かります。


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◆ 中国 遺伝子組み換えイネの商業栽培が間近 ◆
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2010年1月4 日/New Scientist
Gene rice on its way in China
http://www.newscientist.com/article/dn18328
<記事要約>
中国では遺伝子組み換えイネ(GMイネ)の商業栽培に道が開かれ、早ければ来年にも農家での商業栽培が開始される可能性があります。そうなれば中国は、世界で初めてGMイネ品種を商業栽培する国になります。GMイネに関して、2009年11月の中国規制当局による安全性認可に続いて、イネの新品種登録に必要とされる栽培試験が進行中です。
Huahui 1、Bt Shanyou 63と名付けられた2つのGMイネ品種は認可(訳注:品種登録に関する認可)を受けた後に、今後2年以内に上市される事になるでしょう。両品種は、中国で最も深刻なイネの害虫であるニカメイガの被害を受けないように、土壌中の微生物が作り出すBtタンパク質を産生する品種です。
北京、中国科学院中国農業政策センターのJikun Huang理事は、「これら2つの害虫抵抗性イネの大規模な生産が、中国の主要コメ産地である湖北省で2011年に始まると思います」と述べています。
湖北省で成功すれば、この2品種が中国の他地域でも迅速に商業栽培が許可されるだろうとHuang氏は予想しています。
これまでの試験の結果、商業化の準備が整ったこの2品種を含めて、GMイネ品種の栽培が貧しい農業生産者の生活に貢献することや、有害な殺虫剤への暴露を減少させることなどが示されています。


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◆ インド 害虫抵抗性Btヒヨコマメの開発 ◆
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2009年12月19日/IANS
Haryana institute claims to develop Bt chickpea
http://blog.taragana.com/business/2009/12/19/haryana-institute-
claims-to-develop-bt-chickpea-13532/

<記事要約>
チャウダリ・チャラン・シン・ハリアナ農業大学 (HAU) の科学者がBtヒヨコマメ(グラム)を開発したと発表しました。
HAU副総長K.S.Khokhar氏によると、この遺伝子組み換えヒヨコマメは、土壌微生物由来のBt遺伝子を体内で発現することで、ワタやマメ科作物の収量に大きな損失をもたらす、シンクイガ(オオタバコガ)に対する抵抗性を持っています。Khokhar氏は今回の成功を、大学における初めてのBt作物開発の成功例としています。遺伝子組み換えヒヨコマメは順調に生長し、制御された環境下でシンクイガに抵抗性を示しました。今後、大規模な試験栽培のために、遺伝子組み換え作物を審査する州の地域委員会(RCGM)に申請され、その認可を得た後に種子生産が始まるだろうとKhokhar氏は予測しています。
最近の政府調査によれば、インドは国内需要を満たすために毎年2-3百万トンのマメ類を輸入しています。彼は、Bt ヒヨコマメが国内のマメ類生産を増加させるためのきっかけになると考えています。


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◆ バングラデシュ 遺伝子組み換えナスとジャガイモの試験栽培 ◆
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2010年1月14日/the Daily Star
GM eggplants, potatoes on trial
http://www.freshplaza.com/news_detail.asp?id=56945
<記事要約>
バングラデシュでは、遺伝子組み換えのナスとジャガイモ研究・開発が進んでいます。バングラデシュの農業は、バイオテクノロジーの時代に入ろうとしています。
遺伝子組み換えナスとジャガイモ品種は、殺虫剤と殺菌剤の使用から農業生産者を解放し、農作物の生産量を引き上げ、そして消費者が農薬不使用の野菜を手に入れられる様にする事を目標にしていると科学者たちは述べています。
現在、Btナスとして知られている遺伝子組み換え品種のナスは、複数の農業試験場の合計7つの隔離圃場で試験栽培されています。野外環境におけるBt ナスの試験栽培は2年目になります。
また、この遺伝子組み換えジャガイモは、Rb ジャガイモ(訳注:Rb = Retinoblastoma の略。Rb遺伝子は細胞分裂をつかさどる遺伝子の一つで、ガン抑制遺伝子としても知られる)と呼ばれており、ナスと同様に2つの隔離圃場で試験栽培中である事を、バングラデシュ農業研究所バイオテクノロジー部長のAl-Amin博士は明らかにしています。
害虫抵抗性Bt ナスは、これまでの試験栽培において高収量をもたらす良い結果を出しており、政府の認可を受けた後で今後3年間以内に農家に供給できるだろうと科学者達は述べています。


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◆ カナダ バイオテクノロジーによる第二の緑の革命に向けて ◆
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2010年1月14日/Peace Arch News
New biotechnology promising
http://www.bclocalnews.com/surrey_area/peacearchnews/lifestyles/
81554712.html

<記事要約>
Norman Borlaug氏が達成した緑の革命が頂点に達し、一方で世界の人口が70億まで増加しつつある現在では、次の緑の革命が求められることでしょう。19世紀末までの食糧増産は、耕地の拡大によってもたらされました。しかし耕地の拡大はもはや現実的ではありません。また20世紀の食糧増産は、馬をトラクターに替え、干し草の生産と牧草地を食糧生産に回し、化石燃料を用いたエネルギーで空中から窒素を固定して作った、窒素肥料(N)の利用などにより達成されてきました。
しかし、残念なことに現在の窒素肥料の浪費は過剰と言えます。ある調査によると、畑に用いられる肥料の窒素分のうち、植物に吸収されるのはたった3分の1で、残りの3分の2は雨により土壌から流出するか、酸化窒素に変換されて空気中に放出されてしまいます。
畑から窒素に富んだ水が河川、湖沼、海へ流出すると、水中の栄養バランスを大きく崩します。このため、ミシシッピ川やバルト海河口では酸欠水域も発生しています。また酸化窒素は、二酸化炭素よりさらに重大な影響のある温室効果ガスです。
しかし現在、カナダのアルバータ発の、バイオテクノロジーを用いた研究開発が、次の緑の革命への先駆的取り組みとなりそうです。
オオムギ由来の遺伝子を導入した作物の栽培試験では、非常に有望な結果が示されています。遺伝子組み換えされたイネとコムギは、非組み換え品種と同量の収穫を得るために、従来の半分程度の窒素成分しか必要としませんでした。また同量の窒素成分を施肥した場合は、25パーセントの増収をもたらしました。この試験を商業栽培と同等に比較する事はできませんが、それでも大きな改善があると思われます。
この技術が一般的に利用されれば、大きな利益がもたらされるでしょう。食糧はより豊富に、安価に供給されることでしょう。水系の水質は改善され、漁場は回復し、食品価格がさらに下がるでしょう。温室効果ガスの排出も大きく削減されると思われます。
環境保護主義者や有機農業支持者から反対が起きることも予想されますが、これまでに害虫抵抗性の遺伝子組み換えワタやトウモロコシが殺虫剤の使用量を半分以上削減し、明らかな環境保全上の利点をもたらしている事にも注目すべきでしょう。
同様に、窒素肥料の供給源としてマメ科植物や堆肥を用いた場合に、本来なら食用作物を栽培することができる土地を、家畜の牧草地や飼料生産に用いなければいけない事実にも、目を向ける必要があります。
バイオテクノロジーが提供できる増収の可能性を無視しながら、農地保全の努力をを放棄する弁解、言い訳を考えるべきではありません。世界の人口が増加し、生活水準と栄養水準が向上するに伴い、私達は今後できる限り食糧生産を増やしていく必要があります。残った農地を保全しながら、地元での食糧生産を最大にし続けなくてはなりません。遺伝子組み換え技術を利用して食糧生産を増加させようとする際、特定の地域、国の取り組みだけで達成するのは困難です。私達は自己満足や知らぬ顔をする事なく、世界全体でこれを達成してゆく必要があります。
(訳注:当記事の筆者であるRoy Strang博士は、Peace Arch News紙において、環境に関する問題を毎週執筆しています)

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