BIOニューズクリップ

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グローバルBIOニューズクリップ@Monsanto 
Vol.74 2009年11月30日
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☆目次★
* 今週のひとこと
* 米国 ジャガイモ業界が遺伝子組み換え品種を再検討
* フィリピン 豊かなトウモロコシ畑となった、フィリピンの山々
* 中国 遺伝子組み換えカイコ、色とりどりの絹製品

▼▽今週のひとこと▼▽━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
今週のひとことは「日本の稲作を席巻したコシヒカリ」です。
日本には、商業用として品種登録されているだけで12,560種ものイネ品種があります。しかし商業栽培されているイネ品種はこの内ほんの僅かであり、毎年の水稲作付け面積は、上位の10銘柄が全てコシヒカリ、またはコシヒカリの遺伝背景を受け付いだ同系統のイネ品種によって占められています。2006年には日本の水田の37.4%でコシヒカリが、79.6%でコシヒカリ系統のイネ品種が栽培されました。コシヒカリが品種登録されてから約50年、現在では北海道と沖縄を除く日本のほとんどの地域で、コシヒカリやコシヒカリ系統のイネ品種が栽培されています。(次号に続く)


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◆ 米国 ジャガイモ業界が遺伝子組み換え品種を再検討 ◆
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2009年10月30日 Capital Press
Spud Industry Reexamines GM Varieties
http://www.agbios.com/main.php?action=ShowNewsItem&id=11098
<記事要約>
米国のジャガイモ業界は、遺伝子組み換えのジャガイモ品種を、国内市場へスムーズに導入するための活動を進めています。全米ジャガイモ評議会の副代表であるJohn Keeling氏は、4〜5社が遺伝子組み換えのジャガイモ品種に取り組んでいると述べています。
新しい遺伝子組み換えジャガイモの品種は、害虫や病気から作物を守るといった農業生産者が受け入れ易い形質と、消費者から見て有益と判断される形質の両方を持つことが期待される、とKeeling氏は述べています。
新しい遺伝子組み換えジャガイモ品種の一例としては、ジャガイモなどデンプン質の食品を高温調理した際に生成され、発ガン性との関連があるとされているアクリルアミドの発生量を減少させるジャガイモ品種があります。
いずれの品種もまだ商業的に開始される状態にはありませんが、ジャガイモ業界は、これに向けて準備が進む事を期待しています。
Keeling氏によると評議会は、遺伝子組み換えのジャガイモ品種を再び市場導入するために、流通などに混乱を生じさせない様に、最善の方法を検討するための特別委員会を今秋に組織する予定であり、「具体的に私達はトウモロコシ、大豆といった他の作物でどの様にしてこれらの問題が解決されてきたかを調べる予定です」と述べています。最初の目標は、米国に導入される(訳注:商業栽培される)遺伝子組み換えジャガイモ品種が、食品加工業者や主要輸出市場において容認される様に取り組むことです。
現在開発中の遺伝子組み換えジャガイモ品種が商業栽培される様になるには、まだ数年かかると考えられます。Keeling氏は、「私たちが知る限りでは、これら新しい遺伝子組み換えジャガイモの品種は、いずれも規制当局の正式許可を得るには至っていませんので、まだ時間がかかるでしょう」と述べています。


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◆ フィリピン 豊かな遺伝子組み換えトウモロコシ畑になった、フィリピンの山々 ◆
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2009年10月23日/The Indian Express
How Philippines Mountain Slopes Were Converted Into Rich Bt Corn Fields
http://www.indianexpress.com/news/how-philippines-mountain-slopes
-were-converted-into-rich-bt-corn-fields/532122/0

フィリピンでは、うっとりするような美しい景色の山々に広がるなだらかな斜面が、最近急速に注目を集めています。青々とした緑の木陰に残る、のどかで美しい風景や優しい人々だけがその理由ではありません。彼らが山の斜面で実践している革新的な農業への取り組みが注目を集めているのです。
フィリピン北部のCagayan渓谷、そのなだらかな地形をひとたび風が吹き抜けると、これを見た誰しもがトウモロコシ畑に覆われた山腹の景色に魅了されます。フィリピン政府は農業生産者、農業に大きく依存する国の経済のため、トウモロコシ農家がより収量を上げられる様にありとあらゆる手段をとっています。
フィリピンには9,000万もの人口がいますが、同国には小規模な地域産業しかなく、名のある製造業もありません。高級住宅街とスラム街が混在するような小さな町でも、首都のマニラと同様に洒落たショッピングモールとスーパーマーケットが道路沿いに点在しています。しかしここで売られている商品は、海外から持って来られたものばかりです。
このためフィリピン政府は、経済を発展させるためにバイオテクノロジーの利用を急いでいます。既に国内で利用されている害虫抵抗性(Bt)トウモロコシに加えて、害虫抵抗性ワタやその他の遺伝子組み換えトウモロコシ、ジャガイモ、大豆、セイヨウナタネ、テンサイなどの利用を進める事を明らかにしています。
フィリピン政府の当局の話では、(訳注:フィリピンを構成する)7,000余りの島々の大部分では、トウモロコシとコメが生産されています。この地域で従来のトウモロコシをBtトウモロコシに切り替えたところ、ヘクタール当たりのトウモロコシ収穫量が(訳注:従来の品種に比べて)最近の5年で4トンも増加し、12トンとなりました。結果としてこれまで僅か10,000ペソ(日本円で約20,000円)だった農業生産者の年間所得は、現在では30,000〜40,000ペソに増加しています。現在ではフィリピン全域で40万ha のBtトウモロコシが作付けされています。
Diduyon 村のHermoso Juan は、「私は遺伝子組み換え品種のトウモロコシに感謝しています。私は0.5 haの農地で5,750kgのトウモロコシを収量し、57,000ペソ(約110,000円)を稼ぐ事が出来ました。おかげで自宅の裏庭で養豚業を始める事ができ、ここでも新しく所得を得ています」と述べています。
Wilson Payahna 氏も同様に、アワノメイガの被害を受けて倒伏しやすい従来のホワイトコーン品種から遺伝子組み換え品種のトウモロコシに変更して以来、彼の畑における収穫量は飛躍的に増えたと述べています。
Diduyon 村の農業生産者は、モンサント・カンパニーによって開発された、害虫抵抗性と除草剤耐性を合わせ持ったトウモロコシ品種を用いています。
過去5年間、フィリピン政府は出来る限りの事を行って遺伝子組み換え作物の利用や普及を進めてきました。バイオセーフティを担当する委員会が、遺伝子組み換え作物の安全性審査のために残業をいとわず取り組むだけでなく、山間部のトウモロコシ栽培地域に住む地方部族に対して彼らの土地の所有証明書を早急に発行するなど、彼らの土地所有を法的に保護してきました。この措置はインド政府が、“Tribal Act”の一環として実施しているものと、非常に似ています。
除草剤が用いられ、山腹に広がっていた草原は安定した作物の畑となり、それがBtトウモロコシ栽培への道を開いています。
フィリピン農務省、バイオテクノロジーに関する助言チームの議長である、Saturnina Halosa氏は、「BtトウモロコシはBtワタ等と違って食用作物であるため、より徹底した安全性試験が求められました。Btトウモロコシの安全性が確認されたからこそ、現在の利用が認めらています。人間の体は、Btトキシンに対する受容体細胞を持っていないため、人間がBtトウモロコシを食べても問題はありません」と話しています。
フィリピン政府は、トウモロコシに続く作物として、“ゴールデンライス”と呼ばれる遺伝子組み換え品種の米を導入するために、準備を進めています。


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◆ 中国 遺伝子組み換えカイコ、色とりどりの絹製品 ◆
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2009年11月1日/Xinhua
Scientist eyes market potential of colorful silk by gene-modified silkworms
http://news.xinhuanet.com/english/2009-11/01/content_12369090.htm
中国のバイオテクノロジー技術者は、遺伝子組み換えのカイコが紡ぐ様々な色の絹糸で作られた絹織物市場を開拓するために、民間企業へ協力を要請しました。
中国技術アカデミーの会員であり、著名なカイコ研究者であるXiang Zhonghuai 教授は、新華社通信社に対して、各家庭へこれらの絹織物を普及させるために、より多くの民間企業が彼の研究チームに協力して欲しいと述べています。
Xiang氏は、「遺伝子組み換えカイコが紡ぐ、様々な色の絹糸で作った衣料品は、従来の絹織物に比べて色合いが美しく、手触りは優しく、しなやかさもずっと良い」と述べています。世界で初めてとなるこの絹織物は、8月に開発されました。
Xiang氏は、「中国の国内、国外の双方から、多くの民間企業が私たちの製品に興味を持って欲しい」と述べ、遺伝子組み換えカイコを用いた絹織物について、これが大量生産されるようになれば、通常の絹の衣料品と比べても価格はほとんど変わらないだろうと説明しています。
(訳注:遺伝子組み換えカイコの研究では、日本でも世界最先端の研究が行われています。詳しくはこちら: 農業生物資源研究所 http://www.nias.affrc.go.jp/

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