BIOニューズクリップ

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グローバルBIOニューズクリップ@Monsanto 
Vol.73 2009年11月12日
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☆目次★
* 今週のひとこと
* 英国 王立協会が食糧安全保障に関する報告書を発表
* ブラジル 遺伝子組み換えトウモロコシの作付けが増加
* 南アフリカ 乾燥耐性トウモロコシの試験栽培が間近

▼▽今週のひとこと▼▽━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 今週の一言は「喝采」です。
困難な事、不可能と思われる事を成し遂げた時、人は喝采の拍手を送ります。11月3日、サントリー株式会社は、世界で始めてバイオテクノロジー(遺伝子組み換え技術)を用いて開発された「青いバラ」の販売を開始しました。青色のバラは、従来の育種では作り出す事が難しいとされており、バラの育種家の、長年の夢でもありました。英語では青いバラ(Blue Rose)という単語を、「不可能な事」「無理な相談」の比喩して用いる事があります。
遺伝子組み換え技術を用いて作られた青いバラ、名前は「アプローズ(Applause:喝采)」、その花言葉は「夢かなう」です。
サントリー株式会社ホームページ http://www.suntorybluerose.com/

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◆ 英国 王立協会が食糧安全保障に関する報告書を発表 ◆
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2009年10月23日/Food Product Design
GM Crops Are Key to Global Food Supply
http://www.foodproductdesign.com/news/2009/10/gm-crops-are-key-to-global-food-supply.aspx
<記事要約>
英国王立協会は、最近発行した報告書において、環境負荷を与えずに世界的な食糧需要を満たし、2050年までに必要とされる食用作物の大幅な増産(最低50パーセント)を達成するには、英国が国際的な研究の発展に努力すべきと述べています。
また、農作物の単位面積あたりの収穫量(反収)を増やしたり、環境負荷を最小化する農産物の管理方法など、近年まで顧みられなかった研究分野をサポートするべきとし、従来育種、遺伝子組み換え技術の双方による農作物品種開発をサポートすべることが必要だと述べています。
英国王立協会の研究で議長を務めた、英国王立協会員のDavid Baulcombe氏は、以下のように述べています。「私たちは食糧不足を食い止めるため、すぐに行動する必要があります。もし5年、10年と立ち止まったら、それは遅すぎるかもしれません。最近10年間で、生物科学は飛躍的な進歩をとげました。食用作物の分野ではこれまで、英国の科学者が先頭を走ってきました。私たちには、増加する人口を養うための、科学的な解決方法を見出す可能性があります。これを確実なものとするため、政策的な措置と科学への公共投資が必要です」


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◆ ブラジル 遺伝子組み換えトウモロコシの作付けが増加 ◆
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2009年11月2日/DTN
Brazil To Plant 40% Of Area With GM Corn
http://www.dtnprogressivefarmer.com/dtnag/view/blog/getBlog.do?
blogHandle=southamerica&blogEntryId=8a82c0bc23f3b1160124b67801830963

<記事要約>
ブラジル種子生産者協会(Abrasem)によると、2009年-2010年のブラジル産トウモロコシの約40パーセントが、遺伝子組み換えの品種となる見通しです。
環境保護主義者や消費者保護グループの反対もあり、ブラジルでの遺伝子組み換えトウモロコシの利用は、昨年にやっと認可されるまではありませんでした。
Abrasem のサンパウロ支部長Cassio Camargo氏は、現在では、(訳注:量や種類において、遺伝子組み換えの)種子が不足している点が、(遺伝子組み換えトウモロコシの)普及を妨げる要因になっています。このため、ブラジルでこの技術を完全に利用できるようになるにはあと4年はかかる、と述べています。
ブラジルのバイオセーフティ委員会(CTNBio)は、すでに5種類の害虫抵抗性(Bt)トウモロコシ品種と、除草剤耐性をあわせ持つスタック(掛け合わせ)品種を承認しました。ブラジルは、土壌や天候が多様なため、遺伝子組み換え品種が国内すべての地域で利用できる(訳注:それぞれの地域の気候風土に合った品種に掛け合わせ、品種を開発・普及する)ためには、数年を要するかもしれません。
ブラジルの農業生産者が去年、冬トウモロコシの作付けのうち、約20パーセントにおいて遺伝子組み換え品種を用いたところ、10〜15パーセントのコスト削減と、10パーセントの収量増という結果が出ており、彼らはこの結果に概ね満足しています。
ブラジルは種子の開発技術に関して、米国やアルゼンチンなどの競争相手から10年ほど遅れています。これは、(訳注:ブラジルのトウモロコシ生産の反収が)エーカー当たり60ブッシェルと、米国の3分の1に留まっている事に大きく反映されています。
Abrasemでは、Btトウモロコシへの抵抗性を獲得した害虫の発生を防ぐため、(訳注:非遺伝子組み換えトウモロコシを用いた)10%の緩衝帯を設定することを推奨しています。緩衝帯では、Btタンパク質への抵抗性を持たない害虫が生き残るため、抵抗性を獲得した害虫とこれが交雑することで、(訳注:その子孫は)抵抗性を失います。
米国出身で、ブラジル北東部のBahia州で農業を行う農業生産者は、寒い冬と約20パーセントというブラジルより大きな緩衝帯がある米国に比べ、ブラジルではBt 抵抗性の害虫が発生するまでの時間が、短い可能性について留意する必要があるとしながらも、この技術(遺伝子組み換えトウモロコシ)が、ブラジルのトウモロコシ生産における収量の改善に貢献すると述べています。

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◆ 乾燥耐性トウモロコシの試験栽培が間近 ◆
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2009年10月6日/SciDev.Net
Drought-hardy maize ready for field trials
http://www.scidev.net/en/news/drought-hardy-maize-ready-for-field-trials-1.html
<記事要約・抜粋>
南アフリカでは、政府の承認が出次第、乾燥耐性のトウモロコシ品種が、温室から、野外での試験栽培へと進む見通しです。
ケープタウン大学では、南アフリカ固有の植物で乾燥への耐性が強く、「復活草」として知られるテマリカタヒバ(Xerophyta viscosa )の4つの遺伝子を持たせた遺伝子組み換えトウモロコシを研究しています。
研究プロジェクトのリーダーJennifer Thomson氏によると、テマリカタヒバに乾燥耐性をもたらす遺伝子を特定するのに5年かかりました。この遺伝子をトウモロコシに導入すると、乾燥状態になった際に作物がサバイバルモードに入れる様に、この遺伝子がシグナルとして働きます。
乾燥耐性の遺伝子組み換え植物は、降雨の遅れといった大きな作物収穫ロスをもたらす環境下でも、これに耐えうると予想されます。Jennifer Thomson氏は「南アフリカの最も乾燥した地域の1つにおいて、このトウモロコシがどの程度の能力を発揮するのかを調査する準備は、既に出来ています」と話し、南アフリカにおける遺伝子組み換え体を管理する、バイオセーフティの規制についての協議を終えて、2010年初頭には試験栽培を開始できるように希望しています。彼女は、「野外栽培試験は、農務省の援助を得て、厳しい管理下で行なわれるでしょう」と話しています。
トウモロコシトラストの代表Leon du Plessis氏は、アフリカで飢饉を避けるためにもJennifer Thomson氏のプロジェクトが重要である、とする一方で、このプロジェクトの結果が分かるのには、まだ2-3年を要すると述べています。彼は、「ほとんどのアフリカ人が主食としてトウモロコシに依存する中、このような取り組みが成功すれば、アフリカにおける食糧安全保障に大きな役割を果たでしょう。また、乱高下するトウモロコシの価格安定にも貢献するでしょう」と述べています。

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