BIOニューズクリップ

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グローバルBIOニューズクリップ@Monsanto 
Vol.71 2009年9月30日
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☆目次★
* 今週のひとこと
* 日本モンサントからのインフォメーション(セミナーのご案内)
* 中国 遺伝子組み換えイネの商業化認可が最終段階へ
* フィリピン 食糧安全保障のため、遺伝子組み換えイネを推進
* スイス 鉄分を強化した遺伝子組み換えイネ

▼▽今週のひとこと▼▽━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 1940‐60年代にかけて穀物の大量増産を達成し、世界中で多くの飢餓を解消した緑の革命、これを主導したノーマン・ボーローグ博士が9月12日に逝去されました(享年95歳)。ボーローグ博士は1970年、「歴史上どの人物よりも多くの命を救った人物」としてノーベル平和賞を受賞され、その後もサブサハラ・アフリカ諸国での飢餓撲滅に尽力されました。ボーローグ博士はバイオテクノロジーについて生前、以下のように述べています。「バイオテクノロジーは、農薬使用削減や土壌損失の削減を実現しつつ、世界の穀物生産量を増加させることによって生産者を助けてきました。そのメリットと安全性は10年以上にわたり世界の半数以上の人々によって証明されています」詳細は、以下のHPにてご覧いただけます。
http://www.monsanto.com/biotech-gmo/asp/experts.asp?id=NormanBorlaug

また、モンサント・カンパニーがイネ、小麦の品種改良・研究の先駆者であるボーローグ博士らの功績を称えて今年、若手育種家への奨学制度として設立した「Beachell-Borlaug国際奨学金プログラム」に対して、博士からこれを歓迎する旨のコメントをいただいております(South West Farm Press 2009年3月31日)。
モンサント・カンパニーでは、生前のボーローグ博士の功績を称え、Web上で特集ページを作成しております。詳細は以下からご覧下さい。
http://www.monsanto.com/borlaug/

◆ 日本モンサントからのインフォメーション(セミナーのご案内)
 日本モンサント株式会社は来る2009年10月8日(木)、モンサント・カンパニーの持続可能な農業、及び公共政策部門の国際協力事業開発担当部長であるナタリー・ディニコラを招き「モンサント・カンパニーの遺伝子組み換え技術と、アフリカ農業への貢献〜乾燥耐性トウモロコシのパートナーシップ・プロジェクト最新動向」と題したセミナーを開催いたします。
モンサント・カンパニーは今、世界の遺伝子組み換え技術をリードする企業として自然環境と天然資源を保全しつつ穀物の収量の増加を目指す「Sustainable Agriculture : 持続可能な農業」を新たなビジネス構想、社会貢献政策として掲げ、公的機関等と連携しながら世界各国の農業への貢献策を進めています。その一環として現在、干ばつが問題になっているアフリカにおいて、アフリカ農業技術基金(AATF)等とのパートナーシップにより、WEMA(Water Efficient Maize for Africa)プロジェクトを立ち上げ、遺伝資源や技術の供与などを含めた乾燥耐性トウモロコシの実用化に向けた取り組みを推進しています。
このプロジェクトで中心的役割を果たしているナタリー・ディニコラが来日するの機に、アフリカで進行中のプロジェクトについて、皆様にご紹介する機会を設けたいと考えております。
日にちが差し迫っており恐縮ですが、アフリカでの遺伝子組み換え作物の動向に関する情報は希少ですので、この機会にぜひご参加戴けますよう、お願い申し上げます。ご参加希望の方は、添付資料をご参照の上、日本モンサント株式会社バイオ作物情報部(bio.info@monsanto.com)までお申し込み下さい。


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◆ 中国 遺伝子組み換えイネの商業化認可が最終段階へ ◆
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2009年8月25日/China Daily
'GM' rice may join the menu
http://www.chinadaily.com.cn/china/2009-08/25/content_8611098.htm
<記事要約>
中国では、害虫抵抗性と食味の良さを改良した遺伝子組み換えイネの商業化が近づいています。中国の政府関係者は8月24日、遺伝子組み換えイネ品種を販売するための最終認可が近いと発表しました。
中国政府はこれまで、遺伝子組み換えイネの生産や販売を許可して来ませんでした。しかし専門家の指摘では、昨年から遺伝子組み換え食品に対する態度が大きく変わりました。中国政府のNiu Dun農業副大臣も同日に「中国は遺伝子組み換えイネの研究を進めており、これは商業化を強く意識したものです」と述べています。
昨年7月、中国国務院は遺伝子組み換え食品の研究開発プロジェクトを承認しました。中国の政府関係者は、2020年までに中国が遺伝子組み換え食品や、クローニング、トランスジェニック技術、そして新品種の普及のリーダーになり得ると述べています。その中でも、イネとトウモロコシは商業化に最も近い品目です。
中国農業政策センターによれば、遺伝子組み換えイネによって殺虫剤を約80パーセント削減し、反収を約6パーセント増加させることができる可能性があります。
中国は現在、年間約5億トンのコメを生産しています。しかし2020年に16億人に達すると予想される人口の増加に対処するためには、年間6億3千万トンのコメ生産が必要とされます。
中国国立ハイブリッドイネ研究開発センターの研究者Cao Mengliang氏は「技術の安全性に関する研究は終わっており、市場に導入するかどうかの議論が最終段階にあります。商業生産に必要とされるのは、安全証明書だけとなりました」と述べています。


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◆ フィリピン 食糧安全保障のため、遺伝子組み換えイネを推進 ◆
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2009年8月19日/The Economic Times
Philippines gung-ho about GM crops
http://economictimes.indiatimes.com/News/Economy/Agriculture/Philippines-gung-ho-about-GM-crops/
articleshow/4907134.cms

<記事要約>
フィリピンでは遺伝子組み換えトウモロコシが既に商業栽培されていますが、フィリピン政府は次の作物として、ビタミンAを強化した遺伝子組み換えイネ(ゴールデン・ライス)を導入する予定です。
政府が出資するフィリピン・イネ研究所(Phil Rice)の Ronilo A Beronio専務理事は、遺伝子組み換え作物がフィリピンにとって食糧安全保障への解決策と述べています。「私たちは2013年までに国内での食糧自給を目指します。フィリピンでは年間1,680万トンの米が生産されますが、国内の需要量から見て15%ほど、生産量が不足しています。フィリピンの食糧安全保障を達成するためにも、遺伝子組み換え作物は重要な役割を果たすでしょう。フィリピン政府はこの食糧安全保障プログラムに、2億5000万USドル(日本円で約250億円)を準備しました」。
フィリピン・イネ研究所は、60種以上もの高収量イネ品種を農民に供給しています。また、ゴールデン・ライスの2品種の開発も同様に進めており、2011年には農家へ供給される見通しです。「フィリピンでは遺伝子組み換えイネが広く理解され、容認されています。調査では69%の農民がバイオテクノロジーによって栄養分が強化された遺伝子組み換えイネを容認し、25%の農民が条件付きで受け入れる事が分かっています。遺伝子組み換え作物はヒトの健康に有害なのではないか、として拒否した農民は6%でした。しかしゴールデン・ライスの商業化には、厳しい規制プロセスに合格することが必要でしょう」Beronio 氏は、このように述べています。
Beronio 氏によると、ビタミンAの豊富な遺伝子組み換えイネは、フィリピンのようにコメを主食とする国で、ビタミンA欠乏症(VAD)の解決に貢献する可能性があります。世界でビタミンA欠乏の影響を最も受けているのはアジア人と考えられており、アジア人は全カロリー摂取量の50-80%をイネに依存しています。ビタミンAを強化したコメは、ビタミンAサプリメントなどと比較しても、遠い地域へも届けること出来ます。(訳注:コメ中のビタミンAは常温でも安定して保存でき、保冷設備の必要がないため、電気がない地域でも保管・輸送が可能なため)
ゴールデン・ライスとは別の話として、フィリピンの農業生産者たちはこれまでに、農業技術普及と農業投資によって、イネの単位面積あたりの収穫量(反収)を2倍にすることができました。Beronio氏によると、コメの平均反収はこの7年間でヘクタール当たり4トンから8トンに増加しました。このうち15%は農民の普及教育、20%が技術改良に起因したものですが、残りは高収量品種が広範囲に普及した事によるものです。他のコメ生産国の平均における反収の増加率が0.8%だったのに対し、フィリピンでは年に2.7%の反収増加を達成しています。


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◆ スイス 鉄分を強化した遺伝子組み換えイネ ◆
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2009年8月2日/Swissinfo
Scientists unveil iron-enriched super-rice
http://www.swissinfo.ch/eng/front/Scientists_unveil_iron_enriched_super_rice.html?
siteSect=105&sid=11020125&rss=true&ty=st

<記事要約・抜粋>
チューリッヒにあるスイス連邦技術研究所の研究者が、2つの遺伝子を加える事により、従来のイネ品種に比べて最高6倍の鉄分を含むコメを開発しました。研究チームはこのイネ品種が、世界中の発展途上国で大きな健康問題となっている、鉄分欠乏症との戦いを助けるのではと期待しています。
 WHO(世界保健機構)によれば、鉄欠乏性の貧血は世界的に主要な病因の1つで、妊婦と子供たちが特に被害を受けやすく、その最大の原因は、食事中の鉄分不足です。世界人口の約半分が主食とするコメは、鉄分を穀粒の外側に含んでいます。このため熱帯や亜熱帯気候の地域では、貯蔵中の品質劣化防止のため穀粒を精米するため、コメの鉄分は精米から除去されてしまいます。
 科学者達は穀粒内で鉄分を増加するように取り組みましたが、従来の育種技術では成功しませんでした。今回チューリッヒの科学者は2つの遺伝子を組み換えることで、最高で6倍の鉄分を穀粒中に持たせることに成功しました。この研究結果は、7月20日付のオンライン版 Plant Biology Journal誌.に発表されました。
これらの新品種が次のステップに進むには、フィリピン国際イネ研究所(IRRI)や産業界の参加が必要です。ビタミンAを強化したゴールデン・ライスの先例で明らかなように、遺伝子組み換え技術に対する規制を越えるためには、安全性研究に時間がかかります。


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