BIOニューズクリップ

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グローバルBIOニューズクリップ@Monsanto 
Vol.70 2009年8月26日
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☆目次★
* 今週のひとこと
* 日本モンサントからのインフォメーション
* インド政府、3年以内には遺伝子組み換え食品を導入すると発表
* カナダ・EU 遺伝子組み換え作物貿易に関するWTO紛争を解決
* 農業生産者が世界を養う-ロマンチックなおとぎばなしではなく、より良い種子と肥料がこれを可能にする(ノーマン・E・ボーローグ博士寄稿文)

▼▽今週のひとこと▼▽━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
今週のひとことは、「緑の革命に貢献した日本の種子」です。
緑の革命とは、1940‐60年代にかけ、高収量品種や化学肥料、灌漑設備の普及によって穀物の大量増産が達成された時期の事です。高収量品種の特質として、植物体全体の背が低い性質(半矮性)を持つ品種が育成され、これにより肥料を投入しても作物が倒伏しにくく、気候条件に左右されにくい作物生産が実現しました。
 「緑の革命」と言うと、IR‐8というイネ品種が有名ですが、「緑の革命」における小麦品種開発において、日本で開発・登録された半矮性品種小麦 「農林10号 (1935年)」 がその育種親として利用され、貢献した事実はあまり知られていません。

◆ 日本モンサントからのインフォメーション
 モンサント・カンパニーとダウ・アグロサイエンスが共同開発し、日本で申請を行っていたトウモロコシ新種子「Genuity(tm) SmartStax(tm)」について、日本への輸入に必要となる認可が、全て終了いたしました。詳しくは以下のURLをご参照下さい。
モンサント・カンパニープレスリリース(英文)
http://monsanto.mediaroom.com/index.php?s=43&item=731

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◆ インド政府、3年以内に遺伝子組み換え食品を導入すると発表 ◆
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2009年7月15日/The Times of India
GM veggies in India within 3 yrs
http://timesofindia.indiatimes.com/NEWS-India-GM-veggies-in-India
-within-3-yrs-Govt/articleshow/4778342.cms

<記事要約>
ニューデリー発:7月14日インド政府は、遺伝子組み換え食品(トマト、ナス、カリフラワー)を3年以内には市場導入する計画を発表しました。インド農務省が遺伝子組み換えの食用作物の市場導入について言明したのは、今回が初めてです。インド国会下院における、農務省の答弁において発表されました。
インド農業研究委員会とバイオテクノロジー庁は、インド国内で研究・開発段階にある3つの遺伝子組み換え作物の試験に、認可を与えています。
 これらの試験の後、バイオテクノロジー庁の遺伝子組換えに関する調査委員会(Review Committee on Genetic Manipulation: RCGM) 及び環境森林省の遺伝子工学認可委員会(The Genetic Engineering Approval Committee: GEAC)によって、遺伝子組み換え品種の栽培への正式な認可が下りる見通しです。
 従来インド政府は、遺伝子組み換えワタの栽培だけを許可してきました。遺伝子組み換えワタの栽培・利用は増大していますが、議論もまた同様に、活発になっています。今回発表された食用作物への組み換え技術の導入によってさらに議論が活発化することが予想されます。


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◆ カナダ・EU 遺伝子組み換え作物貿易に関するWTO紛争を解決 ◆
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2009年7月15日/Dow Jones
Canada, Europe End WTO Dispute on GMO
http://news.morningstar.com/newsnet/ViewNews.aspx?article=/DJ/
200907151334DOWJONESDJONLINE000742_univ.xml

<記事要約・抜粋>
オタワ発:7月15日、カナダのStockwell Day国際貿易相は、カナダ政府と欧州共同体(EC)が、バイオテクノロジーを用いた製品、及び遺伝子組み換え生物の認可と商業利用関するWTO紛争を終結させることで同意したと発表しました。この紛争は6年もの間続いてきました。
紛争の終結は、ヨーロッパ市場におけるカナダの遺伝子組み換え農作物、特にカノーラ種子の市場アクセスが改善されることから、Day氏は今回の紛争終結は前進であると述べています。
Day氏は声明の中で「カナダのカノーラ生産者にとって、ヨーロッパ市場へのより確実な市場アクセスが可能になりました。」と述べ、この長期に及んだ紛争の終結にあたり、「カナダとEUの両国は市場アクセスを改善し、不必要な貿易摩擦を回避するために、バイオテクノロジーに関する対話を継続していく事を約束しました。」と発表しました。
カナダとヨーロッパの当局関係者は、今後年に2回の会合を設け、バイオテクノロジーと農業貿易問題について論じる予定です。
 2003年、カナダ、米国、アルゼンチンは、欧州共同体における遺伝子組み換え作物承認の遅延について、各国が個別に WTOへ異議申し立てを開始しました。ヨーロッパ諸国が遺伝子組み換え作物の輸入制限を始める前の1994年には、カナダ産カノーラのEUへの輸出額は4億2,500万カナダドル(1ドル90円として382億5,000万円)でピークに達していました。


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◆ 農業生産者が世界を養う ― ロマンチックなおとぎばなしではなく、
より良い種子と肥料がこれを可能にする   (ノーマン・E・ボーローグ博士、寄稿文) ◆
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2009年7月30日/The Wall Street Journal
Farmers Can Feed the World: Better seeds and fertilizers, not romantic myths, will let them do it.
http://online.wsj.com/article/SB10001424052970203517304574304562754043656.html
(訳注:この記事は、かつて「緑の革命」を主導し、1970年にノーベル平和賞を受賞したノーマン・Eボーローグ博士が、7月10日のG8の発表を受けてWall Street Journal誌に寄稿したものです)

<ボーローグ氏寄稿文:要約>
7月10日、イタリアのラクイラで行われたG8サミットにおいて、資源に恵まれない農業生産者たちが、よりよい種子や化学肥料など農業生産資材を入手できるよう援助し、貧しい国々が自国の国民を養えるよう手助けするため、G8は3年間で200億ドル(約2兆円)の資金を農業に投資すると合意しました。
しかし、イタリアではこの様に状況が変化する一方で、世界の他の地域では、欧州における遺伝子組み換えトウモロコシを巡る議論のように、近代科学に基づいた農業生産手段に対する、根拠のない疑問が投げかけられています。米国でも、旧来の効率が良くない農業生産手法を美化し、肥料や農薬を避け、有機食材の生産だけに立ち戻るべきだと主張する人たちがいます。有機食材を希望し、金銭的にこれが可能な人たちは、これを購入できるようにするべきなのですが、このために世界の飢餓を犠牲にはできません。毎日2万5,000人が、栄養失調で亡くなっています。
 公的機関、民間企業の双方が、効率的な農業生産技術のため継続的投資に共同で注力していくことが、現在求められています。G8が発表した投資は、従来存在している農業生産手法(化学肥料やハイブリッド種子など、先進国で何十年間も使用されてきたもの)を、アフリカのような遠隔地の小規模な農業生産者たちに行き渡らせることです。
 しかしこの様な投資では、乾燥耐性や害虫抵抗性、高収量の品種など、より新しく革新的な研究開発を継続的に促進することはできないでしょう。この達成のためには、政府が遺伝子組み換え作物の開発などの新技術の利用について、政治判断ではなく、科学に基づいて決定をしなければなりません。開かれた市場が、公的機関の研究所、民間企業、これらの新しい協力関係における、継続的な投資や技術革新、新開発を促します。
既に私達は、先進国のトウモロコシや大豆栽培で成し遂げられた、二桁の生産性向上を通じ、これらの投資がもたらす価値を実感する事が出来ます。アメリカでは、1987年から2007年の間にトウモロコシで40%以上、大豆で30%も生産性が向上している一方、小麦は19%の向上にとどまり遅れをとっています。人口が増加する世界を養うために、最も重要な主要穀物であるコメ、小麦において十分な投資がないのは、不幸で短絡的なものです。この二つの作物における生産性は、メキシコやインドを飢餓から救い、穀物純輸入国から輸出国へ導くに役立った、「緑の革命」が終了した1960年代の末頃と大きく変わっていません。
最近では、コムギに対する民間企業の投資や、アフリカのトウモロコシ市場に再び参入するための公的機関と民間企業の間でトウモロコシに関してパートナーシップが結ばれるなど、ゆっくりとですが正しい方向へと向かっているようです。これらの投資や共同研究は、コメとコムギの生産性の向上を実現する上できわめて重要であり、世界中の農業生産者、そして最終的には彼らが生産する食糧に依存する私たちにとっても、利益になるでしょう。
歴史上、一つだけ確かなことがあります。私たちが知るように、文明社会は十分な食糧の供給なしには発展も、また維持することさえもできません。つまりそれは、農業生産における投資と改革なくして、文明の発展はないということであり、将来それを知るのは私たちの子供たち、孫たち、そして未来の世代たちなのです。

テキサスA&M (Agricultural and Mechanical) 大学の教授であるボーローグ博士は、世界の食糧供給に貢献したとして、1970年にノーベル平和賞を受賞しました。

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