トウモロコシ

スペイン 12年振りに米国産トウモロコシを大量入荷
2010年10月22日/REUTERS
http://nxw01.jp/g.php/7W5tY4PH7lGn4AwXeM

<記事要約>
 スペインは12年ぶりに米国から遺伝子組み換えトウモロコシを大量輸入しました。USDAのデータによると10月初旬に4万9,500トンのトウモロコシがスペインに向けて出荷されました。2,000トン以上のトウモロコシの船積みは1998年以来のことです。また、9月中旬には6万2,200トンのトウモロコシがアイルランドへ、5万7,309トンがドイツへ輸出され、1万8,600トンが今週末にスペインに向けて出荷されました。

 現在、27の加盟国が、家畜用の飼料については未承認GM作物の混入閾値として0.1%のLLP(low level presence)を受け入れることを検討しています。スペインの家畜配合飼料業界団体であるCESFACのJorge de Saja氏は「CESFACはEUの農業大臣が11月末までにLLPの提案を受け入れると期待しており、これが認められることになれば、米国で栽培されているトウモロコシと大豆については少なくともが科学的には承認されているので、米国産トウモロコシが以前のように輸入されるようになるのではないか」と期待をよせています。

ケニア、ウガンダ乾燥耐性遺伝子組み換えトウモロコシの試験栽培
2010年10月18日/REUTERS
http://nxw01.jp/g.php/7W5tY4PH7lGn2AwXe8

<記事要約>
 スペインは12年ぶりに米国から遺伝子組み換えトウモロコシを大量輸入しました。USDAのデータによると10月初旬に4万9,500トンのトウモロコシがスペインに向けて出荷されました。2,000トン以上のトウモロコシの船積みは1998年以来のことです。また、9月中旬には6万2,200トンのトウモロコシがアイルランドへ、5万7,309トンがドイツへ輸出され、1万8,600トンが今週末にスペインに向けて出荷されました。

 現在、27の加盟国が、家畜用の飼料については未承認GM作物の混入閾値として0.1%のLLP(low level presence)を受け入れることを検討しています。スペインの家畜配合飼料業界団体であるCESFACのJorge de Saja氏は「CESFACはEUの農業大臣が11月末までにLLPの提案を受け入れると期待しており、これが認められることになれば、米国で栽培されているトウモロコシと大豆については少なくともが科学的には承認されているので、米国産トウモロコシが以前のように輸入されるようになるのではないか」と期待をよせています。

中国 米国産トウモロコシ輸入が急増すると米国業界は予測
2010年10月5日/Agrimoney.com 
China’s imports of US corn ‘to soar to 15m tonnes’

http://nxw01.jp/g.php/7W5tY4PH7lGn1XwXeY

<記事要約>
 米国穀物協会によると、中国は国内産のトウモロコシの増産が進んでおらず、加速する需要により、米国産トウモロコシの輸入が、2015年までに現在の7倍以上に急増すると予想されています。

  「米国からの買い付けは今年の200万トンから2011年には最高300万トンになると見込まれており、中国のトウモロコシ輸入への依存は1990年代とは異なり、一時的な急増ではないことが証明されるだろう」と協会最高経営責任者のThomasDorr氏は述べています。これらの予測は、他のいくつかのレポートと内容と異なりますが、同協会報道担当者に改めて確認を行ったものです。

 2015年までには「1,500万トン程度が中国に輸入されるでしょう」とDorr氏は語っています。また、数値は中国の分析グループShanghai JC Intelligenceからの数字に基づいていると協会報道担当者が補足しています。

供給の落ち込み
こうした需要が急増する状況にあっても、中国の国内産トウモロコシの収穫量には2002年からあまり動きがみられず、小規模な生産形態により生産性が高まらないことや、遺伝子組み換え種子の欠如により、「横ばい」に留まっているように見えます。Dorr氏は、「彼らは近代的な農法を使ったり、米国の生産者が持っているような種子技術の利用ができず、我々が米国で経験したような収穫量の増加を見ることはできない」と語っています。

 一方で、トウモロコシの消費成長率は食品産業界や畜産農家双方の需要増により伸びており、「我々は、当分この傾向が続くとみている」と、Dorr氏は述べています。

ウガンダ 乾燥耐性トウモロコシの栽培試験が認可される
2010年8月4日/allAfrica.com
Drought Tolerant Maize Trials Approved
http://allafrica.com/stories/201008040120.html
<記事要約>
 ウガンダの国家バイオセーフティ委員会(National Biosafety Committee)は、アフリカ向け水有効利用トウモロコシ(Water Efficient Maize for Africa:WEMA)プロジェクトにおいて重要なステップである遺伝子組み換えトウモロコシ(乾燥耐性トウモロコシ)の隔離圃場試験を許可しました。
ウガンダ国立作物資源研究所(NaCRRI, National Crops Resources Research Institute)の上級研究員で、規制担当チームを率いるYona Baguma博士は7月30日、Kampalaでの会議で、このバイオセーフティ委員会の許可に基づいて研究を進める許可を大統領府に申請する事、その後でウガンダ農業畜産水産省へ(訳注:乾燥耐性の遺伝子組み換えトウモロコシの)種子の輸入許可を申請することを明らかにし、同時に隔離圃場の試験栽培申請の進捗状況を発表しました。Baguma博士は、最初の栽培試験は11月に始まると予測しています。
 ウガンダは、アフリカの大部分を占める半乾燥地帯でも栽培に耐えるトウモロコシ品種開発を目指すWEMAプロジェクトに参加する5カ国のひとつです(訳注:他にはケニア、モザンビーク、タンザニア、南アフリカが参加)。WEMAは官民協働のプロジェクトで、各国の研究機関の他、国際トウモロコシ・小麦改良センター(CIMMYT)が協力しています。
ウガンダの国立農業研究機構がWEMAプロジェクト活動を推進する一方、ナイロビを本拠地とする非営利団体:アフリカ農業技術基金(AATF)がプロジェクトの運営を取りまとめています。
参加各国の研究機関は、現地ほ場試験において専門知識を提供するとともに各国の品種を育成母本として提供しています。WEMAプロジェクト地域コーディネーターのGeoffrey Asea博士は以下のように述べています。
「WEMAプロジェクトは、干ばつが小規模農家へ及ぼす甚大な影響への対処を求めているアフリカの農民、各国首脳、科学者達の声の高まりに応えて設立されました。度重なる干ばつは、凶作、飢餓、貧困の原因となっていますが、WEMAによる従来型の育種とバイオテクノロジーの品種改良を結合させた乾燥耐性トウモロコシ品種の開発構想により、サハラ以南のアフリカ小規模農民は技術料を払わずに、乾燥耐性トウモロコシを利用できます。新品種は干ばつの条件下で、従来より20〜35%の増産を見込めますが、干ばつの際に期待できる収穫増は200万トン、これは約2100万人分が食べて行く事が出来る量に相当します」
バイオセーフティ委員会の理事であるFrancis N'angayo博士は、「この地域にこうした技術が普及し、アフリカの食料安全保障を脅かす干ばつの影響を取り除く事ができれば、不作の脅威に晒されてきた地方農民の期待に応えられる」と述べています。

※モンサント・カンパニーはWEMAの一員としてこのプロジェクトに協力しています。詳しくはこちら
http://www.monsanto.co.jp/responsibility/sustainable-ag/31drought_tolerant_corn.html
南アフリカ 過去28年で最大のトウモロコシ収穫の見通し 
2010年5月20日/Bloomberg
South Africa to Reap Biggest Corn Crop in 28 Years
http://www.businessweek.com/news/2010-05-20/south-africa-to-reap-biggest-corn-crop
-in-28-years-update2-.html

<記事要約>
南アフリカでは、適度な降雨と遺伝子組み換え種子の普及による反収増加から、トウモロコシの収穫量が過去28年間で最大規模となる見通しです。2010年の収穫量は昨年と比べて8.7パーセント多く1,370万トンとなる見通しです。今年、南アフリカでトウモロコシの収穫量が増大した理由は、この10年間に遺伝子組み換え品種の種子利用が面積にして14倍にまで普及した事や、気象庁が警報で注意を呼びかけていた干ばつが起こらなかった事にあります。
スロベニア 遺伝子組み換えトウモロコシの栽培を政府が承認
2010年2月11日 STA
Govt Adopts Decree on GM Corn
http://www.sta.si/en/vest.php?s=a&id=1479352
<記事要約>
2010年2月11日、スロベニア内閣は、国内で遺伝子組み換えトウモロコシの生産を認める規則を採択しました。この法令の下で、スロベニアの農業生産者はEUが承認済みのMON810 トウモロコシを栽培することが出来るようになるでしょう。
中国 ダイズに続き10年以内にはトウモロコシ輸入国に:OECD
2009年12月10日/Bloomberg
China to Become Corn Importer Within Decade, OECD's Ash Says
http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=20601012&sid=axA9BI4hl.B8
<記事要約>
中国は世界最大のダイズ輸入国ですが、トウモロコシについても同様に、およそ10年以内に輸入へ転じるだろうとOECD理事が発言しました。
経済協力開発機構(OECD)の貿易・農業部長Ken Ash氏は、12月9日に東京で行なわれたインタビューで、「現在、中国は飼料穀物の輸出国ですが、13億の人口を養うため、中国政府が主食用のコメとコムギの増産を優先するようになるにつれ、2018年までにはトウモロコシの輸入を始めるでしょう」と述べています。
家畜飼料、バイオ燃料用向けの穀物需要が増加した事から、昨年の中国のトウモロコシ需要は過去最大を記録しました。双日など日本の商社の中には、中国が米国産トウモロコシの輸入者になるとの予測から、日本向けのトウモロコシ輸入先を、旧ソ連邦諸国や南アメリカへ多様化させる計画を持つ所もあります。
一方で農林中金総合研究所、主任研究員である阮蔚(Ruan Wei)氏は同じく東京でのインタビューで、「農業生産者の増産意欲を促すレベルまで穀物価格が上昇しなければ、中国は5年以内にトウモロコシの輸入国になる」と述べています。
OECDパリ事務所のAsh氏は、年間1,600万トンのトウモロコシを輸入する日本と比較すれば、中国は約200万トンを輸入する可能性がある程度で、「中期的に輸入国になっても輸入は少量で、国際市場に大きな影響は与えない」と述べています。
一方、農林中金総合研究所の阮蔚氏は、「中国では飼料、甘味料、バイオ燃料や他の工業用需要から、中国のトウモロコシ輸入は2014年までに500〜700万トンに達する可能性がある」としています。
Ash氏は中国のコムギとコメ輸出については「毎年100~200百万トンのコムギを、同様に200~300万トンのコメを国際マーケットに輸出し、中国は輸出国であり続けるだろう」と見通しています。Ash氏は、「中国は、利用可能な土地や水、その他の資源を利用して農作物の生産レベルを一定に維持し、世界市場に頼らないようにしている様に見える。もし中国が世界市場へ大規模に買い付ければ、穀物の価格上昇を招く。中国はこの事を理解している」と指摘しています。
中国の農業省は先月の11月に、遺伝子組み換えイネとトウモロコシの栽培を承認しました。これらの農作物が農家で実際に商業栽培されるには、(訳注:品種登録のための)手続きが必要になります。
Ash氏は「バイオテクノロジーを含めた科学技術は、世界を養うために取り得る選択肢のひとつだろう」と述べ、遺伝子組み換え技術の利用によって、中国は輸入穀物への依存を最小化できるとしています。
中国 遺伝子組み換えイネとトウモロコシの栽培認可へ前進
2009年11月28日 GMO Compass
China gives go-ahead for planting of GM rice and maize
http://www.gmo-compass.org/eng/news/477.docu.html
<記事要約>
数年以内に、中国は遺伝子組み換え(GM)植物の大規模な栽培を始めるでしょう。ロイター通信の報告によると、中国農業省のバイオセーフティ委員会は遺伝子組み換えイネとトウモロコシの商業栽培を認可しました。これらの作物は、中国の研究チームによって開発されたものです。
フィリピンにある国際イネ研究所(IRRI)の最高責任者Robert Ziegler氏はロイター通信に対し「中国のBtイネの認可によって、(訳注:遺伝子組み換えイネの開発を行なう)他の国々にとっても、同様の道を辿ることが非常に容易になった」と述べています。国際イネ研究所では、主に小規模農家を対象に数種類の遺伝子組み換えイネ品種を開発しています。
また、中国政府は、国立研究所が開発した遺伝子組み換えトウモロコシ品種の栽培も認可しました。このトウモロコシは、新たに導入された遺伝子の働きによって、フィターゼという酵素を作物内に作り出します。フィターゼは、豚や家禽など非反芻動物がトウモロコシを主体とした飼料を食べた際に、飼料に含まれるリン酸の消化を促進します(訳注:このため、飼料の効率がよくなると同時に、飼料へのリン酸の添加を抑える事が出来ます)。このため、堆肥や畜舎の排泄物がリン酸塩で悩まされることが少なくなり、環境への負荷も軽減されます。
今回の認可について中国政府は、農業分野における遺伝子工学の利用は、土地や水といった資源の不足が深刻化する中でも、自給自足によって国民を養うための取り組みであると、繰り返し強調しています。中国政府は、穀物生産を2020年まで毎年8パーセントずつ高めることを目標としています。中国政府は、遺伝子工学によって新しい特徴を持つイネ、トウモロコシ、コムギを開発するために、20億ドルを費やした研究プログラムを開始しています。
Btイネとフィターゼトウモロコシの大規模栽培は2〜3年で始まると思われます。
ジンバブエ 農民組合が遺伝子組み換えトウモロコシ栽培を政府に要求
2009年11月19日 Zimbabwe Telegraph
ZFU Calls for Planting of GMOs
http://www.zimtelegraph.com/?p=4380
<記事要約>
ジンバブエ商業農民組合(ZCFU)は、国内の農業生産者が収穫量の増加によって輸入穀物へ対抗できるよう、遺伝子組み換え(GM)トウモロコシの国内栽培を許可する様に政府へ要求しました。
同組合のRobert Marapira副会長は、GMトウモロコシ栽培がジンバブエにおける食糧不足に対処するため、即効性のある解決方法になり得るとし、「ジンバブエがこの10年以上もの間、国内需要を満たすのに充分なトウモロコシを自国内で調達することに失敗してきた事は、良く知られています。不足分の穀物を国外から調達するために何百万ドルもの資金が費やされている事実を考えると、GMトウモロコシ栽培がこの対処法になり得ると私達は信じています」と述べています。
Marapira 氏は、研究の成果として従来のトウモロコシ種子が1ヘクタールあたり3トンの収穫量を何とか記録したのに比較して、GMトウモロコシの種子では1ヘクタール当たり15トンの収穫を得られる事を示しています。
「GMトウモロコシの種子は、従来のトウモロコシ種子より速く成熟し、生育に要する水の量も少ないため、たとえ降雨量が少なときでも安定した収穫が保証されるでしょう」と Marapira氏は述べています。
国内市場に溢れる輸入品に対処するためにも、GMトウモロコシには貢献出来る事があると、彼は付け加えています。
「国内に流入する食料品の大部分がGM食品です。特にトウモロコシに注意してみると、南アフリカ産のトウモロコシが国内産のものより値段が安い事が分かります。これは、(GMトウモロコシを栽培している南アフリカにおいて)生産コストが安いためであり、トウモロコシを扱う業者や製粉業者が南アフリカ産のトウモロコシを好んで用いているためです。この状況は、ジンバブエの農業生産者に悪影響を与えています」とMarapira氏は述べています。一方で様々な農業生産者団体が会合を開いては、農家が直面する課題や、彼らの生産物を市場で効率的に販売するための戦略について話し合われています。
フィリピン 豊かな遺伝子組み換えトウモロコシ畑になった、フィリピンの山々
2009年10月23日/The Indian Express
How Philippines Mountain Slopes Were Converted Into Rich Bt Corn Fields
http://www.indianexpress.com/news/how-philippines-mountain-slopes
-were-converted-into-rich-bt-corn-fields/532122/0

フィリピンでは、うっとりするような美しい景色の山々に広がるなだらかな斜面が、最近急速に注目を集めています。青々とした緑の木陰に残る、のどかで美しい風景や優しい人々だけがその理由ではありません。彼らが山の斜面で実践している革新的な農業への取り組みが注目を集めているのです。
フィリピン北部のCagayan渓谷、そのなだらかな地形をひとたび風が吹き抜けると、これを見た誰しもがトウモロコシ畑に覆われた山腹の景色に魅了されます。フィリピン政府は農業生産者、農業に大きく依存する国の経済のため、トウモロコシ農家がより収量を上げられる様にありとあらゆる手段をとっています。
フィリピンには9,000万もの人口がいますが、同国には小規模な地域産業しかなく、名のある製造業もありません。高級住宅街とスラム街が混在するような小さな町でも、首都のマニラと同様に洒落たショッピングモールとスーパーマーケットが道路沿いに点在しています。しかしここで売られている商品は、海外から持って来られたものばかりです。
このためフィリピン政府は、経済を発展させるためにバイオテクノロジーの利用を急いでいます。既に国内で利用されている害虫抵抗性(Bt)トウモロコシに加えて、害虫抵抗性ワタやその他の遺伝子組み換えトウモロコシ、ジャガイモ、大豆、セイヨウナタネ、テンサイなどの利用を進める事を明らかにしています。
フィリピン政府の当局の話では、(訳注:フィリピンを構成する)7,000余りの島々の大部分では、トウモロコシとコメが生産されています。この地域で従来のトウモロコシをBtトウモロコシに切り替えたところ、ヘクタール当たりのトウモロコシ収穫量が(訳注:従来の品種に比べて)最近の5年で4トンも増加し、12トンとなりました。結果としてこれまで僅か10,000ペソ(日本円で約20,000円)だった農業生産者の年間所得は、現在では30,000〜40,000ペソに増加しています。現在ではフィリピン全域で40万ha のBtトウモロコシが作付けされています。
Diduyon 村のHermoso Juan は、「私は遺伝子組み換え品種のトウモロコシに感謝しています。私は0.5 haの農地で5,750kgのトウモロコシを収量し、57,000ペソ(約110,000円)を稼ぐ事が出来ました。おかげで自宅の裏庭で養豚業を始める事ができ、ここでも新しく所得を得ています」と述べています。
Wilson Payahna 氏も同様に、アワノメイガの被害を受けて倒伏しやすい従来のホワイトコーン品種から遺伝子組み換え品種のトウモロコシに変更して以来、彼の畑における収穫量は飛躍的に増えたと述べています。
Diduyon 村の農業生産者は、モンサント・カンパニーによって開発された、害虫抵抗性と除草剤耐性を合わせ持ったトウモロコシ品種を用いています。
過去5年間、フィリピン政府は出来る限りの事を行って遺伝子組み換え作物の利用や普及を進めてきました。バイオセーフティを担当する委員会が、遺伝子組み換え作物の安全性審査のために残業をいとわず取り組むだけでなく、山間部のトウモロコシ栽培地域に住む地方部族に対して彼らの土地の所有証明書を早急に発行するなど、彼らの土地所有を法的に保護してきました。この措置はインド政府が、“Tribal Act”の一環として実施しているものと、非常に似ています。
除草剤が用いられ、山腹に広がっていた草原は安定した作物の畑となり、それがBtトウモロコシ栽培への道を開いています。
フィリピン農務省、バイオテクノロジーに関する助言チームの議長である、Saturnina Halosa氏は、「BtトウモロコシはBtワタ等と違って食用作物であるため、より徹底した安全性試験が求められました。Btトウモロコシの安全性が確認されたからこそ、現在の利用が認めらています。人間の体は、Btトキシンに対する受容体細胞を持っていないため、人間がBtトウモロコシを食べても問題はありません」と話しています。
フィリピン政府は、トウモロコシに続く作物として、“ゴールデンライス”と呼ばれる遺伝子組み換え品種の米を導入するために、準備を進めています。
ブラジル 遺伝子組み換えトウモロコシの作付けが増加
2009年11月2日/DTN
Brazil To Plant 40% Of Area With GM Corn
http://www.dtnprogressivefarmer.com/dtnag/view/blog/getBlog.do?
blogHandle=southamerica&blogEntryId=8a82c0bc23f3b1160124b67801830963

<記事要約>
ブラジル種子生産者協会(Abrasem)によると、2009年-2010年のブラジル産トウモロコシの約40パーセントが、遺伝子組み換えの品種となる見通しです。
環境保護主義者や消費者保護グループの反対もあり、ブラジルでの遺伝子組み換えトウモロコシの利用は、昨年にやっと認可されるまではありませんでした。
Abrasem のサンパウロ支部長Cassio Camargo氏は、現在では、(訳注:量や種類において、遺伝子組み換えの)種子が不足している点が、(遺伝子組み換えトウモロコシの)普及を妨げる要因になっています。このため、ブラジルでこの技術を完全に利用できるようになるにはあと4年はかかる、と述べています。
ブラジルのバイオセーフティ委員会(CTNBio)は、すでに5種類の害虫抵抗性(Bt)トウモロコシ品種と、除草剤耐性をあわせ持つスタック(掛け合わせ)品種を承認しました。ブラジルは、土壌や天候が多様なため、遺伝子組み換え品種が国内すべての地域で利用できる(訳注:それぞれの地域の気候風土に合った品種に掛け合わせ、品種を開発・普及する)ためには、数年を要するかもしれません。
ブラジルの農業生産者が去年、冬トウモロコシの作付けのうち、約20パーセントにおいて遺伝子組み換え品種を用いたところ、10〜15パーセントのコスト削減と、10パーセントの収量増という結果が出ており、彼らはこの結果に概ね満足しています。
ブラジルは種子の開発技術に関して、米国やアルゼンチンなどの競争相手から10年ほど遅れています。これは、(訳注:ブラジルのトウモロコシ生産の反収が)エーカー当たり60ブッシェルと、米国の3分の1に留まっている事に大きく反映されています。
Abrasemでは、Btトウモロコシへの抵抗性を獲得した害虫の発生を防ぐため、(訳注:非遺伝子組み換えトウモロコシを用いた)10%の緩衝帯を設定することを推奨しています。緩衝帯では、Btタンパク質への抵抗性を持たない害虫が生き残るため、抵抗性を獲得した害虫とこれが交雑することで、(訳注:その子孫は)抵抗性を失います。
米国出身で、ブラジル北東部のBahia州で農業を行う農業生産者は、寒い冬と約20パーセントというブラジルより大きな緩衝帯がある米国に比べ、ブラジルではBt 抵抗性の害虫が発生するまでの時間が、短い可能性について留意する必要があるとしながらも、この技術(遺伝子組み換えトウモロコシ)が、ブラジルのトウモロコシ生産における収量の改善に貢献すると述べています。
乾燥耐性トウモロコシの試験栽培が間近
2009年10月6日/SciDev.Net
Drought-hardy maize ready for field trials
http://www.scidev.net/en/news/drought-hardy-maize-ready-for-field-trials-1.html
<記事要約・抜粋>
南アフリカでは、政府の承認が出次第、乾燥耐性のトウモロコシ品種が、温室から、野外での試験栽培へと進む見通しです。
ケープタウン大学では、南アフリカ固有の植物で乾燥への耐性が強く、「復活草」として知られるテマリカタヒバ(Xerophyta viscosa )の4つの遺伝子を持たせた遺伝子組み換えトウモロコシを研究しています。
研究プロジェクトのリーダーJennifer Thomson氏によると、テマリカタヒバに乾燥耐性をもたらす遺伝子を特定するのに5年かかりました。この遺伝子をトウモロコシに導入すると、乾燥状態になった際に作物がサバイバルモードに入れる様に、この遺伝子がシグナルとして働きます。
乾燥耐性の遺伝子組み換え植物は、降雨の遅れといった大きな作物収穫ロスをもたらす環境下でも、これに耐えうると予想されます。Jennifer Thomson氏は「南アフリカの最も乾燥した地域の1つにおいて、このトウモロコシがどの程度の能力を発揮するのかを調査する準備は、既に出来ています」と話し、南アフリカにおける遺伝子組み換え体を管理する、バイオセーフティの規制についての協議を終えて、2010年初頭には試験栽培を開始できるように希望しています。彼女は、「野外栽培試験は、農務省の援助を得て、厳しい管理下で行なわれるでしょう」と話しています。
トウモロコシトラストの代表Leon du Plessis氏は、アフリカで飢饉を避けるためにもJennifer Thomson氏のプロジェクトが重要である、とする一方で、このプロジェクトの結果が分かるのには、まだ2-3年を要すると述べています。彼は、「ほとんどのアフリカ人が主食としてトウモロコシに依存する中、このような取り組みが成功すれば、アフリカにおける食糧安全保障に大きな役割を果たでしょう。また、乱高下するトウモロコシの価格安定にも貢献するでしょう」と述べています。
2009年7月1日/The Financial Times
EU scientific authority says GM maize is safe
欧州食品安全機関(EFSA)が、遺伝子組み換えトウモロコシMON810の安全性を再承認
http://www.ft.com/cms/s/0/c77e9792-6590-11de-8e34-00144feabdc0.html
<記事要約>
EUの食品リスク評価機関である欧州食品安全機関(EFSA)は6月30日、現在ヨーロッパで栽培が認められている唯一の遺伝子組み換えトウモロコシMON810について、従来のトウモロコシ作物と同様に安全であるとの意見を出しました(訳注:MON810は1998年に旧EU法の下で栽培認可を得ましたが、この認可は10年間の期限付きであったため、EFSAによるMON810の安全性評価が再び行われたものです)。これにより、数カ国のEU加盟国が提起していたMON810の安全性に対する疑問が払拭されました。
EFSAが公表したこの意見は、遺伝子組み換え食品を巡ってEU加盟各国や行政機関が分裂する事となった、政治色の濃い再調査に終止符を打つものです。(訳註:EFSAは科学的プロセスに基づいてEU全体の食品等の安全性評価を行う機関です。今回のEFSAの意見を基に、今後はEUの行政執行機関であるEC (欧州委員会)において審議がなされ、その上でMON810の再認可がなされます。またECによるMON810の認可は、EU加盟各国が独自に発動可能なセーフガードとは、独立したものです)
国レベルでセーフガード条項を発動してMON810の栽培を差し止めているフランス、ドイツなど加盟6カ国においては、MON810に対するセーフガードを緩和する方向に影響する可能性があります。
MON810 はトウモロコシ害虫、アワノメイガを防除するタンパク質を生産します。このトウモロコシ品種は、EUのトウモロコシ栽培面積の1パーセント以下でしか栽培されていませんが、ヨーロッパでの栽培認可を得た最初の遺伝子組み換え品種であるため、遺伝子組み換え作物に関するより広範な論争において注目されてきました。
今回のEFSA の安全性評価については、その方法や客観性について、審査が終了する前から大きな注目を浴びてきました。先月には、フランス、ドイツ、オーストリア、ギリシャとハンガリーを含めて12の加盟国が、オオカバマダラチョウに対する影響も含めてMON810 に関する科学的な疑問を提起し、今回の結論に先立ってEFSA へ書状を送っています。一方でEFSA は6月30日の報告書において、MON810がこのような昆虫種に悪影響を与える可能性が非常に低いことが確認されているとし、「MON810 は人間と動物の健康に対する潜在的な影響に関して、従来のトウモロコシ品種と同様に安全です」と付け加えました。

EFSA公式サイト(英文)
http://www.efsa.europa.eu/EFSA/efsa_locale-1178620753812_1211902628240.htm
2009年6月25日/the Wichita Eagle
Drought-tolerant seed could boost corn crop'
乾燥耐性種子がトウモロコシ収穫量を増大
http://www.kansas.com/business/story/866883.html
<記事要約>
カンザス州立大学の作物生態学者Kraig Roozeboom助教授によると、モンサント・カンパニーが最近開発している第1世代の乾燥耐性トウモロコシ種子を使用することで、カンザス州におけるトウモロコシの単位面積あたり収量を、最高で50パーセント増加させることが分かりました。
「この遺伝子組み換え種子のおもなターゲットは、収量がエーカーあたり130ブッシェルかそれ以下の非潅漑地です」と、セントルイスにあるモンサント・カンパニーのTom Ruff氏(収量、及び新技術担当責任者:Director of Yield & Emerging Technologies)は述べています。
過去10年間、カンザス州におけるトウモロコシの収量は1エーカー当たり115ブッシェルから150ブッシェルで、平均すると130.6ブッシェルです。また昨年単年度の平均収量は、134ブッシェルです。昨年カンザス州で収穫された363万エーカー(約147万ヘクタール)のトウモロコシの、おそよ60パーセントが非潅漑地で生産されていますが、Roozeboom助教授によると、カンザス州は降水量の変動が激しいため、乾燥耐性種子は同州の潅漑農地においても効果を持つ可能性があります。「最近2年間は降雨に恵まれましたが、2007年は非常に乾燥していました」と述べた上で、「乾燥耐性種子はトウモロコシ収量を25~30パーセント引き上げると言われていますが、干ばつがひどい年には、その収量増加率は、50パーセントに達するかもしれません」と彼は説明しています。
モンサント・カンパニーは、ドイツの総合化学品メーカーBASFの研究者と協力してこの種子を開発しています。Ruff氏によれば、この種子開発の初期段階の2003年に、その一部の試験がカンザス州西部で行われました。規制当局の承認を待って、モンサント・カンパニーは、この種子を2012年までに商品化する事を目指しています。
これは乾燥耐性の最初の遺伝子組み換えトウモロコシです。これまでの品種改良では交配育種を用いてきたため、その過程で多くの遺伝子が関わってきました。従来の交配育種は遺伝子組み換え技術の基盤確立のために依然として重要ですが、遺伝子組み換え技術のプロセスは従来の育種法にくらべて正確で、関わる遺伝子の数も1つか2つになります。
モンサント・カンパニーとBASFは、トウモロコシを乾燥ストレス条件下で生育させるのに必要な遺伝子を発見しました。トウモロコシにとって致命的な(訳注:水不足が収量に大きな影響を与える)生育期間は、6月下旬から7月上旬の、雄穂と絹糸が出る受粉期です。
Ruff氏はこの種子がアメリカ全体のトウモロコシ収量を、毎年6~10パーセント増やすと期待しています。1エーカー当たり133ブッシェルであった2000年の収量レベルを、2030年までに2倍にすることが、モンサント・カンパニーにおける種子開発の目標です。なお本年、米国の収量見込みは154ブッシェルです
Ruff氏はモンサント・カンパニーが、第二世代の乾燥耐性トウモロコシに関する研究を行っているとも述べています。モンサント・カンパニーはネブラスカ州Wichikaに作物形質を向上するための農場を持っており、トウモロコシ、大豆に関する野外試験を行っています。
南アフリカ共和国、遺伝子組み換えトウモロコシの栽培が増加
2009年5月5日/Independent Online
"More GM maize planted in SA"
南アフリカ共和国、遺伝子組み換えトウモロコシの栽培が増加
http://www.iol.co.za/index.php?set_id=1&click_id=143&art_id=nw20090505162155448C257044
<記事要約>
南アフリカ共和国において、遺伝子組み換えトウモロコシの作付けが急速に増加しています。同国のDelmas, Nigel, Leandra の三つの町で作付けされたトウモロコシのうち、ホワイトコーンでは74パーセント、イエローコーンでは67パーセントが遺伝子組み換えの品種であったと、モンサント南アフリカのKobus Steenekamp氏(バイオテクノロジー・農薬部門マネージャー)が発表しました。
Steenekamp氏はムプマランガ州Delmaのファーマーズ・デイにおいて、非遺伝子組み換えトウモロコシの市場が縮小しており、今のところ昨年とほぼ同量の75万トンの需要しかない事を農業生産者達に述べました。さらにSteenekamp氏は、農業生産者に利益をもたらす開発中の新製品について説明しました。そのうち1つは、複数の殺虫タンパク質を発現する遺伝子を組み込むことで、トウモロコシの茎を食い荒らす害虫(Stalk Borer)において、抵抗性が発生する可能性を低くした、新しい種類の害虫抵抗性イールドガードII(YieldGard II)トウモロコシです(訳者註:原文ではYieldGardとなっていますが、YieldGard IIです)。この製品について南アフリカでは、2シーズンにわたって試験が行われてきました。
 2つ目は、窒素の利用効率がよいトウモロコシ(窒素有効利用トウモロコシ)です。「この製品が意味するのは、将来的には少ない窒素肥料で現在と同等の収穫量が保証される、もしくは同じ量の窒素肥料で収穫量の増加が期待できるということです。」
 また、研究開発パイプラインには乾燥耐性トウモロコシもあります。「遺伝子組み換えによる乾燥耐性トウモロコシについて、南アフリカは遅れをとっていません。モンサント・カンパニーは、同国のノーザンケープ州での2年にわたる試験栽培を、大成功のうちに終了しています」。
乾燥耐性トウモロコシは、2012年までに南アフリカの農業生産者が利用できるようになると期待されています。このようなトウモロコシは、潅漑を行う農業生産者にとって、水の利用量を大幅に削減することも可能にします。
スペイン・ドイツ 複合ビタミン強化遺伝子組み換えトウモロコシの開発
2009年4月28日/Los Angeles Times
"Corn fortified with vitamins devised by scientists"
スペイン・ドイツ 複合ビタミン強化遺伝子組み換えトウモロコシの開発
http://www.latimes.com/news/science/la-sci-genetic-corn28-2009
apr28,0,5001580.story

<記事要約>
米国科学アカデミー紀要(PNAS)で報告された研究によると、食生活が貧しい発展途上国の多くの人に著しく不足する3つの重要なビタミンの摂取を高めるため、ビタミンを強化したトウモロコシが開発されました。
 この遺伝子組み換えトウモロコシは、ビタミンAの前駆体であるベータカロチンを通常の169倍も含有しているため、明るいオレンジ色をしています。さらにビタミンCは通常の6倍、葉酸は2倍の量を含んでいます。これまでにも遺伝子組み換え技術は、コメやジャガイモ、レタス、トマトなど、様々な農作物のビタミン強化に利用されていますが、単一の作物中で複数のビタミンを強化することに成功したのはこれが初めてです。
 これらのビタミンの欠乏は途上国で様々な病気の要因となっています。そのため、スペインとドイツの研究者たちはこれらの複数のビタミン増強の組み合わせを目標に掲げたと、研究チームの代表者である、スペインLleida大学のPaul Christou氏は述べています。研究チームは、コメや大腸菌などに由来する5つの遺伝子を、南アフリカ共和国で広く栽培されている在来種のホワイトコーン“M37W”という品種に導入しました。Christou氏によると、在来種であるこのM37という品種は、“全くビタミンを含んでいない”品種です。
 トウモロコシの栄養強化においては、従来の交配育種を使用した研究も進められているものの、遺伝子組み換え技術による成果を上回ってはいません。メキシコの国際トウモロコシ・小麦改良センター(CIMMYT)の研究者、Kevin Pixley氏は、「遺伝子組み換え食品に対する抵抗を考えたとき、貧しい農業生産者にとっては、従来の育種によるトウモロコシ栽培の方が好ましい事もあるでしょう。しかし、実用的なレベルに達するためには、遺伝子組み換え技術以外に選択肢がない場合があります」と述べています。
メキシコ・2012年までに遺伝子組み換えトウモロコシの商業栽培開始?
2009年3月10日/AP
Mexico may be growing GM corn by 2012
メキシコは2012年には遺伝子組み換えトウモロコシを商業栽培しているでしょう
http://finance.yahoo.com/news/Mexico-may-be-growing-GM-corn-apf-14598776.html?.v=1
<記事要約>
メキシコのAlberto Cardenas農務長官は、メキシコは2012年には遺伝子組み換えトウモロコシを商業栽培しているだろうと述べました。また長官は、遺伝子組み換え品種によって、作物生産量を30パーセント引き上げることができるだろうと述べています。
メキシコでは、3月初めに遺伝子組み換えトウモロコシの試験栽培を可能とする法律改正が行われるまで、遺伝子組み換えトウモロコシの栽培は完全に禁止されていました。メキシコはトウモロコシの原産地であり、200種類以上の在来品種があります。遺伝子組み換えに慎重な立場の人々は、畑で遺伝子組み換えトウモロコシが、在来品種のトウモロコシと「交雑したり、作物の遺伝的多様性への脅威となるかもしれないと警戒しています。それに対しCardenas長官は、政府が慎重にそれらの在来品種を守るとも述べています。
当局担当者によれば、メキシコ政府はこれまでに25件の遺伝子組み換えトウモロコシ試験栽培の許可申請を受理しています。
メキシコ・遺伝子組み換えトウモロコシの試験栽培を認可
2009年3月6日/AP
Mexico allows GM corn for experiments
メキシコは、遺伝子組み換えトウモロコシの試験栽培が可能となるように法律を改正
http://news.technology.findlaw.com/ap_stories/i/1102/03-06-2009/
20090306135010_35.html

<記事要約>
メキシコは、遺伝子組み換えトウモロコシの試験栽培が可能となるように、国内法を改正しました。
これにより遺伝子組み換えトウモロコシを試験栽培したいと考える人は、今後、試験ほ場における遺伝子組み換えトウモロコシ栽培について、政府へ認可申請を行う事ができます。3月6日に官報で告示された法律では、試験栽培する場所や量について、特に制限を設けていません。
メキシコはトウモロコシの原産地であり、これまで遺伝子組み換えトウモロコシの栽培を完全に禁止してきました。環境保護団体はこの法律について、遺伝子組み換えトウモロコシの大規模な栽培に向けた最初のステップになるとし、法案に反対しています。
この法案に反対する人々は、遺伝子組み換えトウモロコシが畑で交雑するなどして、作物の遺伝的多様性にとって脅威になると警告しています。 メキシコには200以上のトウモロコシ在来品種があります。
メキシコ政府は、遺伝子組み換えトウモロコシの一般栽培を今後認めるかどうかについては言及していません。
米国・「ジャック・ダニエル」を製造する蒸留酒製造大手が、ウィスキー製造原料の一部を
遺伝子組み換えトウモロコシに切り替え
2009年3月2日/Sustainable Food News
Jack Daniel's Maker Switches to GM Corn for Whiskey Distilling, Blames
Shortage of Ingredients
ジャック・ダニエルを製造する大手酒造メーカーが、原料確保の困難から、
ウィスキー製造に用いる原料を遺伝子組み換えトウモロコシに切り替え
http://www.soyatech.com/news_story.php?id=12815
<記事要約>
米国で最大のワイン・蒸留酒メーカーのひとつで、ジャック・ダニエルなどを製造販売しているブラウン・フォーマン社(本社ケンタッキー州ルイスビル)が、同社の品質基準を満たす非遺伝子組み換えトウモロコシの不足から、ウィスキーの原料の一部に遺伝子組み換えトウモロコシを使う事にしたと発表しました。
同社は2008年のCSR報告書において、「バーボンなどウィスキー類の製造過程で蒸留された製品には、遺伝子組み換え成分は残存することはないため、遺伝子組み換え穀物を原料に用いることに対する懸念を抱いたことは一切ない」と述べています。
同社は2000年、特に欧州において、非遺伝子組み換え原料の使用を希望する消費者がいたために、ジャック・ダニエル、ウッドフォード・リザーブ、カナディアン・ミストなど同社のウィスキー製品の主原料に非遺伝子組み換えトウモロコシを用いる事にしました。
しかし同社によれば、北米における非遺伝子組み換えトウモロコシの供給が急速に減少しており、バーボンなどウィスキー類の製造に必要な量の非遺伝子組み換えトウモロコシを確保するのはますます困難になっています。
例えば、遺伝子組み換えトウモロコシの割合は2000年には米国産では約25%、カナダ産では46%でしたが、2007年には米国産で80%、カナダ産で84%になっています。
また同社は、「私たちの基準を満たす品質の非遺伝子組み換えトウモロコシを確保する事が難しくなってきたため、2009年の秋からは蒸留酒製造の一部に遺伝子組み換えトウモロコシを使用するという決定に至りました。私たちの工場の大部分では、今後も非遺伝子組み換えトウモロコシを使いますが、非遺伝子組み換えトウモロコシの供給が北米で減少しているため、今後はこの方針を見直すことになるでしょう。原料調達については、一年ごとに決定していきます」と述べました。
キューバ・熱帯性気候に適した遺伝子組み換えトウモロコシに注目
2009 年2月28日/AFP
Cuba eyes biotech corn for tropical climes
キューバは熱帯性気候に適した遺伝子組み換えトウモロコシに注目しています
http://www.caribdaily.com/article/135860/cuba-eyes-biotech-corn-for-tropical-climes/
<記事要約>
キューバでは、除草剤を用いることが可能で、かつ熱帯性気候におけるトウモロコシの主要害虫に抵抗性を持つ遺伝子組み換えトウモロコシを開発中であると、キューバの公式メディアが報道しました。
報道によれば、ハバナバイオテクノロジー遺伝子工学センターの科学者は、サンクティ・スピリトゥス州の中心地ヤガイェイで、遺伝子組み換えトウモロコシを3ヘクタール作付けしており、これが人や家畜などの健康、安全性に関して何ら問題がないと判明すれば、すぐに食品、飼料として高収量の品種を開発したいと期待しています。
同センターのRaul Armas氏は、「このトウモロコシは、水まきこそ必要ですが、除草剤以外の栽培管理はほとんど必要としません」と述べています。
ヨトウムシ(Spodoptera frugiperda)は、キューバを含む多くの熱帯の国々でトウモロコシ栽培の最大の脅威とされています。
アメリカで唯一の共産主義国であるキューバは、1,100万人以上の人口を抱えており、国内の食糧生産量を引き上げることで、高価な主要食品の輸入を減らす道を模索しています。
EU・7カ国で遺伝子組み換え作物を栽培
2009年2月11日/Reuters
Seven EU States Now Growing GM Crops, Industry Says
EUの7カ国が遺伝子組み換え作物を栽培しています
http://uk.reuters.com/article/governmentFilingsNews/idUKLB9698120090211
<記事要約>
ISAAA(国際アグリバイオ事業団)報告書によれば、昨年EU内7カ国で遺伝子組み換え作物が商業栽培されました。2008年にEU全体で遺伝子組み換え作物の栽培面積は10万7,719ヘクタールに達しました。今までのところ、EU内で栽培されている遺伝子組み換え作物は、米国のバイテク企業モンサント・カンパニーが開発した害虫抵抗性トウモロコシMON810一種類だけです。
アワノメイガに抵抗性があるため害虫抵抗性(Bt)トウモロコシとして知られるこの品種は、1998年に初めてEUで認可されました。ISAAAによれば、2007年にはEU7カ国、8万8,673ヘクタールで栽培されました。2007年にはフランスでも当初MON810が作付されていましたが、フランス政府が2008年度の作付を禁止したため統計からは除外されることになりました。
  遺伝子組み換え作物の栽培でEUをリードしたのは今回もスペインで、2008年にも大きな面積で遺伝子組み換え作物が栽培されました。
ISAAAの報告書には「スペインは過去11年間順調に害虫抵抗性トウモロコシを栽培している、欧州を代表する遺伝子組み換え作物栽培国です」と記載されています。同報告書によればスペインの生産者は2008年に7万9,300ヘクタールの害虫抵抗性トウモロコシを栽培しました。次いで多いのはチェコ共和国の8,380ヘクタールとルーマニアの7,146ヘクタールです。この2カ国では2007年と比べ栽培面積が大きく増加しました。
ISAAAによれば、昨年の世界の遺伝子組み換え作物の栽培面積は2007年から9.4パーセント上昇し、1億2,500万ヘクタールになりました。最大の栽培国は米国で、アルゼンチン、ブラジルがそれに次いでいます。
 一部の環境保護団体は「バイテク企業はメディアや政治家に遺伝子組み換え作物が成功していると思わせようと統計を水増ししている」とISAAAの統計の信頼性に疑念を投げかけていますが、ISAAAによればこの統計は実際にはむしろ控えめなもので、また信頼できるソースから幅広く集められたデータだということです。
ISAAA報告書の著者Clive James博士はロイター通信社に対し、「ISAAA報告書で発表されている統計は規制当局やその他官民双方の組織を含む広範囲の情報源からの、総合的かつ世界的なデータベースに基づいています」と話しています。
ブラジル・遺伝子組み換えトウモロコシ栽培承認
2009年1月5日/farminguk.com
Brazil-Green light for GM crops
ブラジルで遺伝子組み換え作物が承認されます
http://www.farminguk.com/news/Brazil-Green-light-for-GM-crops.9719.asp
<記事要約>
ブラジル国家バイオセーフティ技術委員会は、2007年に承認した3系統のトウモロコシに加え、新たに2系統の遺伝子組み換えトウモロコシ種子に栽培承認を与えました。農業の専門家によればこれらの新しい品種は農業を活発化させるとみられています。
 ブラジルのトウモロコシ栽培は二期作で、前期は9月から12月に栽培され、
後期は12月から1月の間に作付されます。2009年のトウモロコシの栽培面積は600万ヘクタールになると見られています。
ベトナム・遺伝子組み換えトウモロコシの試験栽培開始
2008年9月30日/Thanh Nien News
Vietnam to plant genetically modified corn next year: expert
ベトナムで来年遺伝子組み換えトウモロコシの栽培試験開始
http://www.thanhniennews.com/education/?catid=4&newsid=42454
<記事要約>
 来年初旬、ベトナムでは飼料用の遺伝子組み換えトウモロコシの試験栽培が実施されます。またベトナム国内で遺伝子組み換えトウモロコシ在来種の開発が行われる可能性もあります。
 ホーチミン市バイオテクノロジーセンター次長のNguyen Quoc Binh博士は、駐ハノイ米国大使館とバイオテクノロジーセンターが共催した『Biotechnology: Growing the Future』セミナーにおいて、遺伝子組み換えトウモロコシ栽培が、2年間の試験期間を経て生物学的にも環境に対して安全であると立証されれば、一般の農業生産者による栽培が許可されるだろうと述べました。
 現在ベトナムでは政府により規制が定められていないため国内で遺伝子組み換えトウモロコシを栽培することができません。Binh博士によれば、遺伝子組み換えトウモロコシはまず初めにベトナムと気候の似たフィリピンから輸入される可能性が高く、追ってベトナム在来種が開発されるだろうとのことです。
 もしベトナムの農業生産者が遺伝子組み換えトウモロコシを栽培すれば、従来の非組み換えトウモロコシを栽培した場合と比べて1ヘクタール当たり100ドル(約10,000円)の収入増が見込まれます。
 現在、ベトナムの農業生産者は1ヘクタール当たり4トン近くの非組み換えトウモロコシを収穫しています。一方、アメリカの生産者は1ヘクタール当たり9-11トンの遺伝子組み換えトウモロコシを収穫しています。
 ベトナムは毎年5億ドル相当(約500億円)のトウモロコシを輸入しています。今年は550万トンの需要があると予想され、2010年には800万トンにまで増えると言われています。その一方で、今年のベトナム国内の栽培は400万トン程度であると予想されています。
チェコ共和国・遺伝子組み換えトウモロコシ栽培が拡大
2008年9月19日/Prague Daily Monitor
Czech GM maize area tops 8,000 ha in 2008
チェコで2008年遺伝子組み換えトウモロコシ栽培が8,000ヘクタールを超える
http://www.praguemonitor.com/en/426/czech_business/28204/
<記事要約>
 チェコ共和国の農業省は9月18日、プレスリリースとして、今年の遺伝子組み換えトウモロコシの栽培面積は2007年から3,000ヘクタール以上の増加を示し8,000ヘクタールを超えたと発表しました。
 遺伝子組み換えトウモロコシの栽培者数は、対前年比で40名増の171名になりました。チェコの農業生産者が遺伝子組み換えトウモロコシに関心を示した主な理由は、長い間悩まされてきたアワノメイガに抵抗性があることです。
遺伝子組み換えトウモロコシの多くは、南モラビア地域(2,000ヘクタール以上)、中央ボヘミア地域(プラハを含めて1,600ヘクタール以上)、西ボヘミア地域(900ヘクタール以上)で栽培されています。
 チェコでは、2005年に270ヘクタールの土地で遺伝子組み換えトウモロコシの試験栽培が開始されました。
メキシコ・国際トウモロコシ・小麦改良センター(CIMMYT)遺伝子組み換え小麦の必要性を言及
2008年8月24日/I FWi
Genetically modified wheat needed to fight hunger
遺伝子組み換え小麦は飢餓と戦うために必要
http://www.fwi.co.uk/Articles/2008/09/05/112019/
genetically-modified-wheat-needed-to-fight-hunger.html

<記事要約>
メキシコにある国際トウモロコシ・小麦改良センター(CIMMYT)のThomas Lumpkin所長はロイター通信の取材に対し、農業生産者に遺伝子組み換え小麦を栽培する機会を与えないことが発展途上国での飢餓につながっていると語りました。富裕国の世論と消費者団体からの遺伝子組み換え小麦に対する抵抗が、オーストラリア、米国、カナダのような主要小麦生産国での遺伝子組み換え小麦栽培を難しくしています。
 Lumpkin所長は、遺伝子組み換え作物は反収を増やすことができるので、食糧不足や国際価格上昇といった状況下でも貧しい国々の食糧供給を支援できると述べています。
Lumpkin所長は「食料価格高騰がどれほど発展途上国の貧困層に影響を与えるのか、政府は世論の理解を促すべきです。途上国への遺伝子組み換え技術の提供を拒否することは、死に瀕している貧困層を、空腹のまま放置するのと同じです。遺伝子組み換え作物を禁止した国は近視眼的であり、『有権者の不安に迎合』したに過ぎないのです」と述べました。
ブラジル・農協が遺伝子組み換えトウモロコシ生産計画
2008年7月16日/Dow Jones
Brazil Coop Coamo Plans To Produce GMO Corn This Year - CEO
ブラジルの農協Coamoが遺伝子組み換えトウモロコシの生産を計画中
http://www.beurs.nl/nieuws/artikel.php?id=266094&taal=US
<記事要約>ブラジル最大の農業協同組合Coamo の会長が、今年から遺伝子組み換えトウモロコシの生産を始める計画であると語りました。Coamo は、2008-09年に約40トンの遺伝子組み換えトウモロコシを複数の州で生産する計画です。
Coamoでは主に大豆、トウモロコシ、コムギをブラジル一のトウモロコシ栽培州であるパラナ州、及びマトグロッソドスル州、サンタカタリーナ州で栽培しています。ブラジルの国家バイオセーフティ委員会であるCTNBioは、モンサント社のガーディアンブランドを含め3品種の遺伝子組み換えトウモロコシ種子を認可しています。
オランダ・遺伝子組み換えトウモロコシの交雑実験 隔離距離 共存
2008年5月28日/Co-Extra
Hardly any mixing between GM and conventional maize
遺伝子組み換えと従来のトウモロコシの間に交雑はほとんど起きません
http://www.coextra.eu/country_reports/news1198_en.html

<記事要約>オランダにおいて遺伝子組み換えトウモロコシを栽培する場合、花粉による交雑を避けるための隔離距離は、従来の非遺伝子組み換えトウモロコシとの間では25メートル、有機市場向けのような特別の非遺伝子組み換えトウモロコシとの間では250メートルです。
 オランダ農業省のためにワーヘニンゲン大学国際植物研究所が行った野外実験によれば、生産者がこの25メートルという隔離距離を守れば花粉による交雑はほとんど起こらず、EUが認めている偶発的に起こる遺伝子組み換えの閾値である0.9%以内に留まることが確認されました。
 250メートル離れた場所で、交雑体が一サンプルで発見されましたが、これは花粉による交雑の結果ではなく、播種用の機械を徹底的にクリーニングしたにもかかわらず非遺伝子組み換え種子に遺伝子組み換え種子が混入して蒔かれてしまったためと推測されました。
このような交雑体が存在しましたが、試験全体での遺伝子組み換え交雑体の割合は0.9%以下の範囲内にあり、遺伝子組み換えの義務表示なしに市場に出すことが可能です。しかし、オランダの農業大臣は「このような遺伝子組み換え種子の混入が起きないようにするために、さらに、よりよい共存のための手法に関する調査を継続する」、と述べています。
チェコ共和国・遺伝子組み換えトウモロコシ栽培面積が拡大
2008年5月15日/The Prague Post
Czech Republic is No.3 for genetically modified corn
チェコ共和国は遺伝子組み換えトウモロコシ栽培面積でEU第3位です
http://www.checkbiotech.org/green_News_Genetics.aspx?infoId=17918
<記事要約>2005年から2008年の間にチェコ共和国の遺伝子組み換えトウモロコシ栽培面積は、207ヘクタールから8,000ヘクタールに増加し、今ではスペインとフランスに次いでヨーロッパでは第3位になりました。
 環境省報道官によれば、チェコの農業生産者が害虫抵抗性のトウモロコシMON810系統の栽培面積を増やしています。EUにより承認されたこの遺伝子組み換えトウモロコシMON810は、厳格な規制認可を受け、家畜飼料や植物性エタノール生産のために使われます。
英国・ヨーロッパにおけるBtトウモロコシ栽培の影響
2008年 5月9日/SeedQuest
The impact of using GM insect resistant maize in Europe since 1998
1998年からのヨーロッパにおける害虫抵抗性遺伝子組み換えトウモロコシ使用の影響
http://www.seedquest.com/News/releases/2008/may/22553.htm

<記事要約>英国ドーチェスターに本拠地を置く PGエコノミックス社の農業エコノミストであるGraham Brookes氏は、ヨーロッパにおける1998年からの遺伝子組み換えトウモロコシの導入の、反収と農家収益への経済的影響と殺虫剤使用への依存減少による環境影響を再検討し、インダーサイエンス発行の国際バイオテクノロジージャーナル今月号に発表しました。
Brookes氏の分析によれば、殺虫剤を使用していた農家が遺伝子組み換えトウモロコシを導入することによって、収益が25%以上上がりました。また、殺虫剤散布を著しく減らしたことを遺伝子組み換え技術の環境面でのメリットとして指摘しています。また、非遺伝子組み換えトウモロコシに比べて遺伝子組み換えトウモロコシは、カビ毒(マイコトキシン)を作る菌類の影響を受けにくいため、品質が優れていることを指摘しています。
 Btトウモロコシは、1998年に初めてスペインで栽培され、2007年には同国で7万5,000ヘクタールに達しました。2007年のヨーロッパ全体でのBtトウモロコシの栽培は、フランス、ドイツ、ポルトガル、チェコ共和国、スロバキア、ルーマニア及びポーランドを加えて、11万ヘクタールでした。 これはヨーロッパの全トウモロコシ栽培面積の1.3%にあたります。
Brookes氏は、これらの調査結果が南・北アメリカ、南アフリカとフィリピンでの調査結果と一致すること指摘しています。「反収と収益については、害虫と損害の発生の程度が年度と地域によって異なるため、国によって影響の程度に違いが認められるものの、一貫して反収と収益双方について増加の傾向が見られます」と、Brookes氏は結論付けています。
エジプト・Btトウモロコシの栽培承認
2008年 4月16日/GAIN Report No.EG8008,USDA Foreign Agricultural Service
Egypt Biotechnology Corn Variety Approval
エジプトが遺伝子組み換えトウモロコシの栽培を承認
http://www.fas.usda.gov/gainfiles/200804/146294295.pdf
<記事要約>2008年3月24日、エジプトの農業大臣は遺伝子組換えBtトウモロコシの商業栽培を認める国家バイオセーフティ委員会(NBC)と種子登録委員会による決定を承認しました。これはエジプト国内で栽培を許された最初の遺伝子組み換え作物です。
 多国籍ライフサイエンス企業の代理店である地元の種子会社が、数年前に申請書類を提出し、昨年試験栽培を行いました。この会社は生産用の種子の輸入を計画しています。
 種子は南アフリカ共和国から輸入され、エジプトの10の行政区でBtトウモロコシを栽培することを計画されており、すでに農家と農業普及員に対する種子の販売促進が開始されています。
スペイン・Btトウモロコシ栽培の経験
2008年 4月14日/GMO Safety
Spain: experience of Bt maize
スペインにおけるBt(害虫抵抗性)トウモロコシ栽培農家9年間の経験
http://www.gmo-safety.eu/en/news/630.docu.html

<記事要約>害虫抵抗性(以下Bt)トウモロコシは現在のところ欧州連合で商業栽培が認可されている唯一の遺伝子組み換え作物であり、1998年からスペインで多く栽培されています。スペインの農家は9年にわたるBtトウモロコシ栽培の経験を持ち、2007年にはトウモロコシ作付面積の約17%に相当する7万5,000ヘクタールにBtトウモロコシの MON810系統が作付けられました。特に害虫(ヨーロッパコーンボーラー)の被害が激しい地域では、トウモロコシ作付面積の60%にまで達しています。
 このほど「ネイチャーバイオテクノロジー」に発表された欧州委員会共同研究センターとコルドバの大学研究者らによる195軒のBt トウモロコシ栽培農家と184軒の非組み換えトウモロコシ栽培農家を対象にした調査によれば、2002年から2004年までの3年間で、特定の地域でBt トウモロコシ栽培農家は非組み換えトウモロコシ栽培農家より高い平均収益を得ていました。
特にサラゴサ州では1ヘクタール当たり122ユーロ(約2万円)の粗利益の増加が認められました。他の地域で統計的に有意な利益の増加は見られませんでしたが、その理由は主に必ずしも各地域の条件に適したBt トウモロコシ品種があるわけではないことと、地域ごとの害虫による損害の変動に起因すると推測され、Bt 農作物による生産利益はこれらの条件によって左右されることを示唆しています。
 殺虫剤の平均散布回数は、非組み換えトウモロコシ栽培農家の0.86回に対しBt トウモロコシ栽培農家では0.32回でした。殺虫剤が一切使用されなかった畑の割合は、非組み換えトウモロコシでは42%でしたが、Bt トウモロコシでは70%でした。
 農家がBt トウモロコシを選んだ理由は、害虫被害の軽減と高反収及び収穫後の菌の発生やマイコトキシン汚染レベルの低減による品質向上でした。一方、Bt トウモロコシを栽培しない農家の理由は、単純に変化を好まないというものがほとんどでした。
メキシコ・遺伝子組み換えトウモロコシの栽培規則を承認
2008年 3月20日/Reuters
Mexico approves rules to begin planting GM corn
メキシコが遺伝子組み換えトウモロコシ栽培に向けた規則を承認
http://uk.reuters.com/article/environmentNews/idUKN1935401720080320?
pageNumber=1&virtualBrandChannel=0

<記事要約>2008年3月19日、メキシコは遺伝子組み換えトウモロコシの栽培の許可に関する官報告示をしました。告示された規則は、2004年12月にメキシコ議会で可決された遺伝子組み換え作物の一定条件下での栽培を許可する法律を、実行に移すために必要とされる最終的なステップです。新しい規則の下で、遺伝子組み換え作物を栽培することを希望する農業生産者は、農水省と環境保護庁に登録を申請することになります。
 メキシコはトウモロコシの原産地として、メキシコにしか存在しない遺伝的にユニークなトウモロコシの系統があります。この原産地を守るため、国内の特定の地域では遺伝子組み換え作物の栽培に制限が設けられることになります。遺伝子組み換え作物の開発者であるモンサント・カンパニーはその声明の中で、この規則は遺伝子組み換え作物を栽培する許可を得るという制約はあることを認めつつも、この決定を歓迎しています。
 1994年の北米自由貿易協定(NAFTA)により、今年1月1日にメキシコなどのトウモロコシ関税が撤廃されました。メキシコは米国から年間800万から900万トン、国内消費の約35%分に相当するイエローコーンを輸入しています。米国産トウモロコシの価格は、増加した燃料用エタノール需要のために記録的に高騰していますが、メキシコ北部のトウモロコシ生産者は、遺伝子組み換え品種の国内生産を増やすことによって、高価な米国からの輸入品を減らす助けになるであろうと述べています。
中国・遺伝子組み換えフィターゼトウモロコシ
2008年 2月 27日/Business Wire 
Origin Agritech Announces World's First Genetically Modified Phytase Corn
オリジンアグリテック社が世界初の高フィターゼ遺伝子組み換えトウモロコシを発表
http://ca.news.finance.yahoo.com/s/27022008/34/biz-finance-news-
origin-agritech-announces-world-s-first-genetically-modified.html

<記事要約>中国のオリジンアグリテック社の高フィターゼ遺伝子組み換えトウモロコシが正式に認可され、中国に次世代のトウモロコシ製品が導入される可能性を開きました。この高フィターゼ遺伝子組み換えトウモロコシは、2009年に商業栽培される見込みで、中国国内市場で商業販売される最初の遺伝子組み換えトウモロコシのひとつになると予想されます。
トウモロコシの中の総リン量の60%は吸収効率の悪いフィチン酸として含まれます。そのため、フィチン酸を分解するフィターゼを動物飼料に添加してリンの吸収効率を上げています。リンは全ての動物の代謝や骨格構造において重要な役割を果たし、成長にとって欠かせない栄養分であり、フィターゼの添加により、リンの吸収は60%増加します。
中国飼料産業界の調査報告によるフィターゼの世界的市場規模は5億ドル、そのうち中国の規模は2億ドルです。中国におけるトウモロコシ種子の市場規模は10億ドルと見積もられています。オリジン社は、中国農業科学院(Chinese Academy of Agricultural Science)からのライセンスにより7年にわたる研究を行いました。これにより、フィターゼとトウモロコシを別々に購入して混ぜ合わせるコストや時間、労働力を削減することができ、「動物飼料のコストを下げることができる」と、CAASのファン・インリュウ博士は述べています。
オリジン社はこの高フィターゼ遺伝子組み換えトウモロコシのほかに、除草剤耐性、害虫抵抗性、窒素有効利用、乾燥耐性などの性質をトウモロコシに導入することを計画しています。
韓国・遺伝子組み換えトウモロコシを食品用に始めて輸入
2008年2月27日 / Reuters
South Korea Daesang to buy more GMO corn for food
韓国企業が食品用に遺伝子組み換えトウモロコシを輸入します
http://www.reuters.com/article/environmentNews/
idUSL2774730920080227

<記事要約>アジアにおいて食品用に割高な非遺伝子組み換えトウモロコシを輸入してきたのは、韓国と日本の2カ国だけです。しかし、最近の穀物価格の急騰に押され、韓国国内のコーンスターチと異性化糖の90%近くを供給している大象(テサン)、斗山(ドーサン)CPK、三養(サンヤン)ジェネックス及び新東邦(シンドンバン)CPの4社が共同で、5月に米国産遺伝子組み換えトウモロコシ5万トンを食品用に始めて輸入すると、2月26日に発表しました。
 消費者団体などからの反発にも拘わらず、この4社のうち大象は5月以後も遺伝子組み換えトウモロコシを輸入し続けるだろうと述べています。非遺伝子組み換えトウモロコシの2006年の平均価格は、トン当たり約150ドルでしたが、この2年間に400ドル以上に高騰しています。非遺伝子組み換えトウモロコシは、遺伝子組み換えトウモロコシに比べ、1トン当たり50ドル高く取引されており、現在の高騰したトウモロコシ価格の状況で、この非遺伝子組み換えトウモロコシとの価格差が今回の決断の原因になっています。
イタリア・農業生産者世論調査・遺伝子組み換え農作物の選択の自由を要求
2008年2月22日 / FoodNavigator
Italian maize growers want GM crops, survey says
イタリアのトウモロコシ生産者は遺伝子組み換え農作物を必要としています
http://www.foodnavigator.com/news/ng.asp?
n=83461-gm-maize-commission

<記事要約>イタリアバイオテクノロジー協会(Assobiotec)が、532軒の農家を対象に行った世論調査によって、大部分のイタリアのトウモロコシ生産者が遺伝子組み換えトウモロコシを栽培する意欲があることが示されました。以下がその結果のポイントです。
*農業生産者の74%が、遺伝子組み換え作物のメリットをより良く理解するためにイタリアでその試験栽培を行うことに好意的です。
*トウモロコシ生産者の80%が、飼料として輸入を認めているのに遺伝子組み換えトウモロコシ栽培を禁止するのは理屈に合っていないという認識を共有しています。
*76%の農業生産者が、他国で遺伝子組み換え作物を使っている生産者と比較して不利益を被っていて、不公平であると感じています。
*76%が、遺伝子組み換えは革新的な農業手段だと考えています。
*75%が、農家は何を栽培すべきかを決める自由を与えられるべきだと思っています。

ブラジル・遺伝子組み換えトウモロコシ・商業栽培承認
2008年2月12日/Reuters
Brazil gives final permit for GMO corn varieties
ブラジル、遺伝子組み換えトウモロコシに最終許可
http://www.reuters.com/article/companyNews/idUSN1226524620080212
<記事要約>:ブラジルの国家バイオセーフティ審議会(The National Biosafety Council:CNBS)は、2月12日に遺伝子組み換えトウモロコシの2つの品種に対し商業栽培と販売のための最終的な公式認可を与えました。2つの品種は、モンサント社の害虫抵抗性トウモロコシMON810とバイエル社の除草剤耐性トウモロコシリバティーリンクです。
 「科学技術の見地から、認可された種子は食品と家畜飼料として、また環境に対して安全であると判断されました」とセルジオ・ヘゼンデ科学技術大臣は述べました。これらの品種は、2007年に科学技術的な面を司る国家バイオセーフティ技術委員会(The Brazilian National Biosafety Technical Committee:CTNBio)から承認されましたが、最終的な使用認可は、社会・経済的分析に責任のあるCNBSの決定待ちでした。これらのトウモロコシは、2005年に成立したバイオセーフティ法に基づき設置された11人の閣僚により構成されるCNBSの初めて商業栽培を認可した遺伝子組み換え作物となります。このほかに現時点(2008年2月)では、モンサント社の遺伝子組み換え作物であるラウンドアップ・レディ大豆とボールガードワタの栽培が承認されています。
ポルトガル・遺伝子組み換えトウモロコシ栽培・共存
2008年2月15日/Co-Extra
Portugal: Cultivation of GM maize extended without co-existence problems
遺伝子組み換えトウモロコシ栽培、非組み換えとの共存に問題無し
http://www.coextra.eu/news/news1161.html
<記事要約>2007年、ポルトガルでは164名の生産者が遺伝子組み換えトウモロコシを栽培し、その総面積は4,199ヘクタールでした。全国で栽培されたトウモロコシの中で、遺伝子組み換えトウモロコシの割合は3.6パーセント、前年の3倍となっています。調査によれば、近隣の畑において、0.9パーセント以上の遺伝子組み換え作物の存在が検出された例はありませんでした。
ポルトガルにおける共存策では、遺伝子組み換え作物と非組み換え作物との間に200m、有機農法栽培の作物とは300mの隔離距離を空けなければなりませんが、ポルトガル政府の農業当局は遺伝子組み換えトウモロコシの意図的でない混入について、規定された隔離距離より近くに隣接する農場から採集した82件のサンプルについて調査を実行しました。その結果、38パーセントのサンプルで遺伝子組み換えトウモロコシが発見されず、また発見されなかった38パーセントも含めて80パーセントのサンプルにおいては混入が0.3パーセント以下でした。そして混入が0.9パーセントを越えた例は見つかりませんでした。
当局は、また、生産者に対し遺伝子組み換えトウモロコシの栽培を行う理由についてアンケート調査を行いました。その結果、86パーセントが「殺虫剤の使用量の減少」、69パーセントが「収量増加」、86パーセントが「生産物の品質向上」を挙げました。
ニュージーランド・高リシントウモロコシ・食用認可
2008年1月10日/Cattle Network
New Zealand: Monsanto's GM High-Lysine Corn Allowed
ニュージーランドがモンサント社の高リシン遺伝子組み換えトウモロコシを認可
http://www.cattlenetwork.com/content.asp?contentid=189419
<記事要約> ニュージーランド食品安全局(NZFSA)は、モンサント・カンパニーの高リシン遺伝子組み換えトウモロコシ(LY038系統)について、食品としての安全性を確認し、輸入を認めると発表しました。リシンは、ブタとニワトリの成長に欠かせない必須アミノ酸です。
この高リシン遺伝子組み換えトウモロコシは、2007年7月に豪州・ニュージーランド食品基準局(FSANZ)からすでに食品や畜産飼料としての使用(栽培は除く)について安全性評価を受け承認されています。さらに、ヒトの食品への意図しない混入が許されるかどうかについて検討がなされ、このたびニュージーランドで認可されたものです。
 高リシン遺伝子組み換えトウモロコシは、米国、日本、カナダ及びフィリピンにおいて食品として既に認可されています。遺伝子組み換え食品としての安全性認可としてはニュージーランドでは33番目の遺伝子組み換え作物になります。
フィリピン・コーンハスク人形・害虫抵抗性トウモロコシ
2007年12月13日/MindaNews
Imelda orders Imeldific dolls
イメルダ元大統領夫人もオーダーする人形
http://www.mindanews.com/index.php?
option=com_content&task=view&id=3491&Itemid=50

<記事要約> フィリピンの女性実業家、ルー・ラマ氏が、イメルダ・マルコス前大統領夫人のヘアスタイルを真似たコーンハスク(トウモロコシの外皮。南米などでは様々な手工芸品に利用されている)人形を作って販売しています。 地方官僚だったラマ氏は、2年前に農業省の援助によってコーンハスク製の工芸品を作る事業を起業し、今ではフィリピンコーンハスク協会会長になっている元大統領夫人の販売協力を得ました。
彼女が起業した当時、コーンハスクは農場で腐るか、燃やされるだけでした。しかし、彼女は農民に資本金なしで芸術品と収入が得られ、市場に大きな可能性があることを教え、全国で2万5,000人もの人々にコーンハスクの手工芸を教えました。この業績により製品革新賞も受賞しています。
 廃棄物だったコーンハスクは、今や一袋10〜15ペソ(27〜41円)で売れます。論争の的の遺伝子組み換えトウモロコシであるBt(害虫抵抗性)トウモロコシのハスクは、害虫被害がなく、よりきれいなため一袋20ペソ(55円)でさらに高く売れます。集められたコーンハスクは、最高10年間持つ様々な手工芸品の材料となっています。
フィリピン・気候変動への対策と遺伝子組み換え作物
2007年12月13日/ABS-CBN NEWS
We need GM crops, says new chief scientist
遺伝子組み換え作物は地球温暖化、気候変動防止の一助となります
http://www.abs-cbnnews.com/storypage.aspx?StoryId=106234
<記事要約> フィリピンは2006年に発展途上国の中で最も風水害の被害を多く受けた国ですが、地球温暖化や気候変動によりもたらされる長期の干ばつや超巨大台風など不利な天候状態への抵抗力があるいくつかの作物が現在開発されつつあります。
民間企業で遺伝子組み換え作物の商品化に向けた情報提供を行っている植物学者のアルプエルト博士は、「遺伝子組み換え作物は、一般的に、病害虫の防除や生長促進などのために使用される農薬の量を減らすほか、温室効果ガス(GHG)の排出も減少させる」と述べています。アルプエルト博士は、1月9日から12日にわたって、トウモロコシに関連する様々な産業から800名程度が参加してイロイロ市で開催された「第5回フィリピントウモロコシ全国大会〜遺伝子組み換え作物と気候変動」において、遺伝子組み換え作物と地球温暖化との関係について語りました。
この中で博士は、「除草剤耐性をもつ遺伝子組み換えトウモロコシ(ラウンドアップ・レディー・トウモロコシ)を使った場合、成長促進と高収量を目的とした土壌の耕起が不要になる、あるいは最小限に抑えることができるので、土壌の耕起に伴って空気中に放出される二酸化炭素の放出を抑制し、それを保持することができる」と説明しました。
さらに農薬などの化学物質の使用を削減することは、その化学物質の製造に伴う二酸化炭素の排出削減にも有効であると述べています。
フィリピンでは、パナイ島の高地、特にイロイロ州のトウモロコシ農家の間で遺伝子組み換えトウモロコシが人気を集めつつあります。農業生産者の間では、遺伝子組み換え作物は経済面での期待があります。
フィリピン・遺伝子組み換えトウモロコシ・栽培面積拡大
2007年11月20日/Truth About Trade and Technology
Gov't To Subsidize Bt-Corn Planting
フィリピン政府がBtトウモロコシを支援
http://www.truthabouttrade.org/article.asp?id=8530
<記事要約>フィリピンの中央ミンダナオ州農業局は2008年に向けて、5,000ヘクタールのBt(害虫抵抗性)トウモロコシの栽培を計画しています。フィリピンでは中央農業局が、飢餓や食糧問題に対応しうる収量の高い農産物栽培を推進するため、すでに2008年の第二四半期から、遺伝子組み換え作物を栽培する生産者に1ヘクタール当たり1,200ペソ(約3,000円)の補助金を支給すると発表していますが、Btトウモロコシへの補助金支給は栽培面積から換算して600万ペソ(約1,600万円)必要になります。補助金対象地域では、Btトウモロコシの栽培によりヘクタール当たり4,000〜5000ペソ(約1万〜1万3,000円)分の収穫が得られます。Btトウモロコシの標的害虫であるアワノメイガは、トウモロコシに最も大きな被害をもたらす害虫の一つで、80%の収穫ロスをもたらすこともあるとされています。このためフィリピンの中で“Btトウモロコシ反対政策”をとっているサウスコタバト州においても、中央政府が栽培を支援していることもあって、実際には一部の生産者がBtトウモロコシを栽培しています。Dennis Araullo 農業次官補はミンダナオ州の栽培面積について「5,000ヘクタールは従来目標であり、1万ヘクタールまで伸びる可能性がある」と述べています。
米国・遺伝子組み換えスイートコーン・食品自主表示
2007年11月15日/San Luis Obispo Tribune
Engineered corn proves easy to swallow
食欲をそそる遺伝子組み換えトウモロコシ
http://www.sanluisobispo.com/news/local/story/193603.html
<記事要約> カリフォルニア州サンルイスオビスポ郡にある自家栽培産物販売所Avila Valley Barnでは、5年前から害虫抵抗性の遺伝子組み換えトウモロコシ(スイートコーン)の栽培・販売を始め、2007年9月からは、おそらく米国ではおそらく初めてとなる「遺伝子組み換えである」という表示を自主的につけて販売しています。
 値段は非遺伝子組み換えのトウモロコシと同じですが、その売り上げは予想に反して非遺伝子組み換えのトウモロコシを上回りました。非遺伝子組み換えのトウモロコシは、害虫やその被害の有無を調べるために皮をむかれて販売されますが、害虫被害を抑える遺伝子組み換えトウモロコシは皮をむかずに売ることができます。ほとんどの客は皮がむかれていない遺伝子組み換えトウモロコシのほうが、新鮮そうで好きだと好意的な態度だったのです。この農場では、来年はこの遺伝子組み換えトウモロコシを普通のトウモロコシの倍の面積に作付けるよう計画しています。
 農場の所有者によれば、遺伝子組み換えトウモロコシは殺虫剤とその噴霧のためのトラクターの燃料コストを節約できる経済的メリットと、非遺伝子組み換えトウモロコシでは4日毎に散布する殺虫剤を必要としないために周囲を汚染する心配がなく、トラクターからの温室効果ガスも抑制されることから環境にも優しい選択と言えます。しかも、トウモロコシの穂軸に潜む害虫は殺虫剤の噴霧では完全に駆除できないため、同じ収穫量を上げるために普通のトウモロコシは、遺伝子組み換えトウモロコシより広い土地が必要です。
 サンルイスオビスポ郡は、遺伝子組み換え作物栽培についての論争が続いている地域ですが、遺伝子組み換え作物に関しては「メリットも考慮して議論されるべきだ」と農場主は主張しています。
中国・高フィターゼ遺伝子組み換えトウモロコシ
2007年9月13日/SciDev.Net
GM corn 'improves animal feed, cuts pollution'
「畜産飼料を改善して、環境汚染を減らす」遺伝子組み換えトウモロコシ
http://www.scidev.net/news/index.cfm?
fuseaction=readnews&itemid=3891&language=1

<記事要約>中国農業科学アカデミー(CAAS)は、家畜がリンを消化するのを助ける酵素フィターゼを高レベルに含む遺伝子組み換えトウモロコシの開発に成功し、試験栽培を開始すると発表しました。ブタのような家畜は、胃にフィターゼを欠くため多量のリンが排泄を通じて環境中に放出されてしまいます。これを防ぐため畜産農家は、微生物発酵により生産された高価なフィターゼ酵素添加物を飼料に加えています。
 政府から資金提供を受けたCAASの科学者は、フィターゼを作り出す遺伝子をコウジカビから分離しトウモロコシに挿入しました。この遺伝子組み換えトウモロコシは発芽率、成長速度や反収が従来のトウモロコシ品種と変わりがありませんでした。この組み換えトウモロコシを利用することで、動物の排泄物による湖沼のリン汚染は大幅に減少し、環境が改善されるだろうとこのプロジェクトを評価したCAAS前副会長で農業省チームの議長は期待を示しています。また、配合飼料1キログラム当たりこの遺伝子組み換えトウモロコシを数グラムを加えるだけで家畜のリン要求を満たすのに充分であるため、この技術が商業化されれば、畜産農家は工業生産されたフィターゼ酵素添加物を買わずに済み、年間6千万米ドルを節約できるだろうと研究者が述べています。
米国・遺伝子組み換えトウモロコシ・コラーゲン抽出
2007年8月30日/Cosmetics Design Com.
Transgenic corn to provide source of collagen
組み換えトウモロコシがコラーゲンの原料を提供します
http://www.cosmeticsdesign.com/news/ng.asp?n=79352-collagen-gelatin-transgenic
<記事要約> 米国アイオワ州立大学の科学者たちが、コラーゲン生産遺伝子組み換えトウモロコシから効率よくコラーゲンだけを分離することに成功したと、先週ボストンで開催されたアメリカ化学会年次会合において発表しました。
コラーゲン由来の製品であるゼラチンは、外科療法や医薬製薬に広く利用される成分です。
17世紀以来、畜産物由来の副産物が原料とされていますが、成分やサイズが一定しない上、最近はBSE問題から安全な原料の安定的調達が困難となり、コストも上昇しています。
また、動物原料に代わり、コラーゲンの生産をもたらす遺伝子を導入した遺伝子組み換えトウモロコシを原料として利用するためには、トウモロコシ種子からコラーゲンをはじめとするタンパク質の回収と精製が必要ですが、種子中に占めるタンパク質が非常に少量であることから、その回収と精製の過程が、今までネックになっていました。
今回の成功により、動物由来のコラーゲンに代わる、コラーゲン生産遺伝子組み換えトウモロコシからのより安価で安全なコラーゲン生産が一歩前進しました。
この研究では、限外濾過と呼ばれる方法を利用してトウモロコシ種子から、従来のトウモロコシからのコラーゲン抽出法の5倍から10倍も多いコラーゲンを抽出することができます。
フランス・遺伝子組み換えトウモロコシ・栽培面積4倍増
2007年7月20日/Reuters
French GMO Area May Keep Rising Sharply - Growers
フランスの 遺伝子組み換え作物栽培面積は依然として急増-生産者
http://www.planetark.org/dailynewsstory.cfm/newsid/43181/story.htm

 <記事要約> 害虫抵抗性による収量増が得られるため、フランスの遺伝子組み換えトウモロコシ栽培面積が毎年4倍の勢いで増加していると、生産者は述べています。ヨーロッパ・トウモロコシ連合は、フランスの農家が今シーズン2万1千ヘクタールの遺伝子組み換えトウモロコシを栽培し、これは政府予想の2万ヘクタールを超え、昨シーズンの4倍に達したと発表しました。フランスの全トウモロコシ栽培面積は140万ヘクタールです。
 「遺伝子組み換えトウモロコシがより高い反収を可能にするなら、それこそまさに農家が求めていたものであり、農家からの需要は大変高いです」とヨーロッパ・トウモロコシ連合に加盟しているフランス・トウモロコシ栽培者グループAGPMの会長はコメントしています。「しかし、フランスの消費者がこの新技術を拒否しているために、限定的な成長になるかもしれません。マーケットが存在するか否かが唯一のリミットファクターです。現在遺伝子組み換えトウモロコシの殆どが栽培されている南西部では、スペインが全量を輸入してくれるので、それは問題になりません。しかし、他の地域では状況はより厳しいでしょう」
 フランスが唯一栽培を認可している遺伝子組み換えトウモロコシを供給するモンサント・カンパニーは、2007年の10万ヘクタールからヨーロッパは次の10年間に毎年5万〜10万ヘクタールずつ遺伝子組み換え作物の栽培面積が増え、遺伝子組み換え農産物に対する反対はあるものの、今後10年で60万ヘクタールを超える遺伝子組み換えトウモロコシが栽培されると予想しています。

米国・害虫抵抗性・トウモロコシ・ワタ・非標的昆虫への影響
2007年6月7日/AFP
Genetically engineered crops may have a role in sustainable agriculture: study
研究結果:遺伝子組み換え作物が持続可能な農業に一役かうかも
http://news.yahoo.com/s/afp/20070607/sc_afp/ ussciencegmo_070607190914
<記事要約> 害虫抵抗性の作物とは、特定の害虫に効果のあるたんぱく質を生産するように遺伝子を導入した遺伝子組み換え作物は、従来の作物と比べると、収量が増えて高収益が約束されるため多くの農家に好まれています。しかし、害虫抵抗性作物が土壌を汚染し、生物多様性リスクがあるかもしれないと主張している人たちもいます。
 米国カリフォルニア大学サンタバーバラ校などの研究者たちは、害虫抵抗性トウモロコシと害虫抵抗性ワタについて、米国、インド、中国及びオーストラリアにおける42の野外実験の結果を調べました。その結果、殺虫剤を散布する慣行農業に比べて、テントウムシ、ミミズ、ミツバチのような有用昆虫が害虫抵抗性作物の畑により多く存在していることを確認しました。
遺伝子組み換えなどの新しい農業技術については、農業生態系に合わせて用いるべきであるとしています。この研究は2007年6月7日付「サイエンス」誌に発表されました。
南アフリカ共和国・ウイルス抵抗性遺伝子組み換えトウモロコシ・試験栽培
2007年7月9日/Food Navigator
All-African GM maize to make its debut
南アフリカが自力で開発した遺伝子組み換えトウモロコシがデビューします
http://www.foodnavigator-usa.com/news/ng.asp?n=78031-gm-maize-africa

<記事要約> トウモロコシ縞葉枯病ウイルス(MSV)は、サブサハラ(サハラ砂漠以南の地域)とインド洋諸島のトウモロコシの重要な病気であり、発生すると壊滅的被害をもたらします。南アフリカ共和国の種子会社とケープタウン大学の研究者たちが、MSV耐性を持つ遺伝子組み換えトウモロコシを自力で開発中であると、米国で開催された学会で発表しました。
 まず、科学者たちはウイルスの増殖に必要な遺伝子を突然変異させて、増殖能力を失ったものを作りました。その突然変異させられた遺伝子をトウモロコシに導入しました。この遺伝子組み換えトウモロコシがMSVに感染すると、導入した遺伝子からタンパク質が大量に作られ、MSVの増殖を妨げてMSV に対する抵抗性を示します。
 この遺伝子組み換えトウモロコシは、近くアフリカ大陸で試験栽培が開始され、人や動物への安全性の確認もされる見通しで、成功することが期待されます。世界の遺伝子組み換え作物栽培面積増加を牽引している中国とインドに続き、南アフリカも増加の牽引役となる可能性があります。

米国・バイオ燃料・エタノール・遺伝子組み換えトウモロコシ
2007年5月16日 MIT Technology Review
Cheaper, Cleaner Ethanol From Biotech Corn
遺伝子組み換えトウモロコシでよりクリーンなエタノールを
http://www.technologyreview.com/Energy/18741/
<記事要約> ミシガン州立大学の研究者らが、葉と茎中のセルロースを分解して糖質に変えられる酵素を生産する遺伝子組み換えトウモロコシの開発に取り組んでいます。このトウモロコシは、エタノールの生産コストを下げ、現在行われているトウモロコシの実からのエタノール生産に対して有効性を高めます。
 セルロースをエタノール生産に用いるためには、まずセルロースを微生物がエタノールを生産する原料として利用できる糖質に変換しなくてはなりません。ところが、セルロースを糖質に変換することは、遺伝子組み換えされた別の微生物から抽出された高価な酵素を必要とするため、トウモロコシの実のデンプン質を糖質に変換するよりもはるかにコストがかかっています。
そこで、研究者らは、セルロースを糖質に変換する酵素を体内に作る遺伝子組み換えトウモロコシを作りました。この結果、微生物によるセルロースの糖質への変換が必要なくなり、1ガロンのエタノール生産につきおよそ30〜50セントのコスト節約が可能になると研究者は説明しています。しかし、トウモロコシが生きているうちにセルロースが分解されてしまっては困ります。そのようなことのないよう、高温の状態(約50℃)になって初めて活性化される、温泉中の微生物から発見された酵素を利用しました。この酵素を用いることによって、トウモロコシの細胞中のセルロースが生育中には分解されないですむのです。
 この遺伝子組み換えトウモロコシは、セルロース系バイオ燃料の商業化を妨げている要因である「低コストの生産技術の欠如」を解消するための有望なアプローチの一つです。この遺伝子組み換えトウモロコシは、より効率的なエタノール生産を可能にします。
英国・害虫抵抗性トウモロコシ・収益増加
2007年4月17日/All About Feed Net
Use of GM-maize shows positive results
害虫抵抗性トウモロコシが示すポジティブな調査結果
http://www.allaboutfeed.net/tsal/allaboutfeed.portal/enc/_nfpb/true/

<記事要約> 英国の農業コンサルタント、PGエコノミクス社が、EU加盟国の7つの国での遺伝子組み換えトウモロコシの影響について調査した結果、遺伝子組み換えトウモロコシを利用することは収穫量を上げ、生産者の収益を増加させることがわかりました。また、遺伝子組み換えトウモロコシはマイコトキシン(カビ毒)を減らせることから、人や家畜の健康にも良い影響があります。
報告書では、EUでの代表的な害虫に抵抗性を持つトウモロコシの利用に関連して、1998年に初めて栽培が認可されてからのデータを調査しました。
結果
2006年に遺伝子組み換え害虫抵抗性トウモロコシが7つのEU加盟国にて約65,000ヘクタール栽培されました。トウモロコシの害虫の被害を多く受けていた地域において、遺伝子組み換え害虫抵抗性トウモロコシを導入したことで、従来の非遺伝子組み換えのトウモロコシと比較して高い収穫量を得ることが出来ました。平均の収量増加はほぼ10%で、時にはそれ以上になることもありました。他には2006年に害虫抵抗性トウモロコシを栽培した生産者は平均してヘクタールあたり65ユーロ(約10,400円)から141ユーロ(役22,000円)、収入が増えたということもわかりました。これは12から21%の収益増加に匹敵します。また、、害虫抵抗性トウモロコシは穀物に発生しやすいマイコトキシン(カビ毒)のレベルが著しく減少するなど、重要な品質向上をもたらした地域もありました。

米国・トウモロコシ・高リシン
2007年4月11日/Omaha World-Herald
Researcher seeks new ways to feed hungry world
世界の飢えのための新しい方法を模索
http://www.omaha.com/index.php?u_page=1208&u_sid=2363093
<記事要約>植物に対する分子生物学と農業バイオテクノロジーへの業績で、1996年に全米科学アカデミー会員に任命されたネブラスカ大学リンカーン校のブライアン・ラーキンス副総長補佐は、30年以上前から取り組んでいるトウモロコシのタンパク質の価値(有用性)を高める研究について、遺伝子組み換え技術を利用してトウモロコシ穀粒に含まれるヒトの必須アミノ酸であるリシンを2倍に高めることに成功し、途上国の栄養問題を解決するためにもこの高リシントウモロコシを大量生産することが今後2〜3年で可能になるであろうと述べました。
 世界の人口は、現在の65億人から2045年までに90億人に成長すると予測されます。農民は、少ない環境負荷で狭い土地から多量の食料を生産する必要があります。国連は現時点でも年間18,000人の子供が飢えで亡くなっていると推測していますが、「一般的に飢餓問題は食料の欠如より栄養不足である」とラーキンス氏は指摘しています。
フランス・害虫抵抗性トウモロコシ・商業栽培
2007年3月30日/GMO Compass
Marked increase of GM plantings in France
フランスで遺伝子組み換えトウモロコシの作付けが大きく増加
http://www.truthabouttrade.org/article.asp?id=7332

 <記事要約> フランスのトウモロコシ生産者協会(AGPM)などによれば、フランスの生産者は2007年に3万から5万ヘクタールの遺伝子組み換えトウモロコシを栽培すると見られています。これは、前年、2006年の5千ヘクタールに比べると大幅な増加となります。
 栽培される品種はすべてコーンボーラー(アワノメイガ)に抵抗性のあるモンサント社の遺伝子組み換えトウモロコシMON810系統で、フランス国内で唯一商業栽培が認められている遺伝子組み換えトウモロコシの系統です。ちなみに、EU域内で商業栽培が認められている47品種の遺伝子組み換えトウモロコシは、すべてMON810系統です。

コロンビア・遺伝子組み換えトウモロコシ・認可
2007年3月7日/Sci Dev Net
Colombia approves GM corn
コロンビアが遺伝子組み換えトウモロコシを認可
http://www.scidev.net/content/news/eng/colombia-approves-gm-corn.cfm

 農業省のアンドレ・アリエス氏は、コロンビア農業研究所が初めて遺伝子組み換えトウモロコシ種子の輸入を認可したことを発表しました。これに先立ちコロンビア農業研究所は、この遺伝子組み換えトウモロコシの環境安全性評価を気候の異なる各地域で行っていますが、すでにその評価が完了している四地域で栽培が可能になります。
 また、2008年の商業栽培を目指して、遺伝子組み換えのキャッサバ、イネ、バラ、サトウキビとコーヒーの試験栽培を今年後半に行うことを許可したと発表しました。
 アリエス氏は、遺伝子組み換え作物は収量が上がり、故に生産者の収入も増やしながら環境への負荷を減らすと述べています。
 コロンビアは遺伝子組み換え作物の栽培国22カ国の1つであり、ワタ栽培面積の41%で遺伝子組み換えワタを栽培しています。

メキシコ・価格高騰・トルティーヤ・トウモロコシ
2007年2月13日/The Truth About Trade & Technology
Will Mexico get modified corn?
メキシコは遺伝子組み換えウモロコシを栽培するか?
http://www.truthabouttrade.org/article.asp?id=7038

米国では遺伝子組み換え技術を用いたトウモロコシの収量が1ヘクタールあたり12.5トンにも達するようになっています。一方、トウモロコシが国民の重要な食料であるメキシコで栽培されている非遺伝子組み換えトウモロコシは、1ヘクタールあたり2.5トンの生産量にとどまっています。
メキシコ市民にとってはトウモロコシはトルティーヤなど、主食として重要な原料になっています。しかしバイオ燃料などの需要に押されトウモロコシの価格が上がってきており、メキシコ市民に痛手となり始めています。
 グリーンピースなどの環境保護団体は、メキシコが遺伝子組み換え作物を導入しても富裕層の利益になるだけだという理由で反対しています。しかし主食を確保するためや再生可能なバイオ燃料の推進のためにも遺伝子組み換え作物の導入による増産を進めるべきであると、このニュースでは述べています。
 また、遺伝子組み換え技術は、メキシコが熱波や干ばつに見舞われたときにも、作物の生産量を維持することに貢献するだろうと指摘した上で、食品としての安全性や環境へのリスクを管理した上で、遺伝子組み換えトウモロコシの導入を政府が検討することが望まれるとしています。

南アフリカ共和国・ウイルス抵抗性トウモロコシ
2007年1月22日/AgBioView & Science
GM Technology Develops in the Developing World
発展途上国において開発された遺伝子組み換え技術
http://www.checkbiotech.org/root/index.cfm?fuseaction=news&doc_id=
14268&start=1&control=146&page_start=1&page_nr=101&pg=1

 アフリカ人によってアフリカのために初めて開発された遺伝子組み換え作物が、年内には南アフリカ共和国の研究者によって試験栽培がなされる予定です。
この遺伝子組み換え作物は、サハラ以南のアフリカによくあるトウモロコシ縞葉枯病(maize streak virus)に抵抗性を持つ遺伝子組み換えトウモロコシです。
 温室内の栽培試験結果では良好なウイルス抵抗性が示されており、野外試験と環境影響、組み換えタンパク質のヒトへの安全性などが今後評価されることになります。この開発のための資金は私的な財団と、南アフリカ共和国政府より提供されています。

スペイン・共存・遺伝子組み換えトウモロコシ
2006年12月20日/ISB News Report
Gene Flow from GE to Conventional Maize in Real Situations of Coexistence
遺伝子組み換え作物の共存の現状:トウモロコシの花粉の飛散の場合
http://www.isb.vt.edu/news/2006/news06.Dec.htm

 ヨーロッパで共存のコンセプトは、「遺伝子組み換えでも非遺伝子組み換えでも有機作物でも、生産者が選んだ作物を自由に栽培できて然るべきであるという原則」に基づいています。このため交雑率についてもゼロを追求するのではなく、実現可能性のある現実的な数値として、欧州委員会は食品と飼料の遺伝子組み換えトウモロコシのGM表示に関する閾値である「0.9%」を考慮しながら、各国が個別に共存の方策を確立するよう勧告しています。これまでの圃場試験から、1ヘクタール以上の非遺伝子組み換えトウモロコシ圃場であれば、隣接の遺伝子組み換えトウモロコシの畑から20〜25メートルの隔離距離をとることにより、収穫物への純度を0.9%以下に担保できることが示されています。しかし、これらの試験結果は果たして現場で応用されることが可能なのでしょうか?
 今回の報告では、スペインの2ヶ所の従来のトウモロコシ畑でその検証が行われました。その結果、平坦で風の強い地域の平均2ヘクタールという小さな畑(花粉の飛散の制御がもっともむずかしい条件)においても、10〜20メートルの距離があれば非遺伝子組み換えトウモロコシへの遺伝子組み換えトウモロコシの混入を0.9%以下にできるとされています。この結果は、これまでの圃場試験の結果とも合致し、異なる地形や気象条件のもとでの花粉の飛散と隔離距離に関するモデルの検証へも新しい知見を与えています。

フィリピン・遺伝子組み換え害虫抵抗性トウモロコシ・掛け合わせ品種
2006年11月7日/The Philippines
Technology acquisition: The Philippines experience
技術の取得:フィリピンの経験
http://www.seedquest.com/News/releases/2006/november/17482.htm

 フィリピン政府は遺伝子組み換えの害虫抵抗性トウモロコシの商業化の承認のために、信頼できる規制システムを開発してきました。フィリピンでは、1980年代後半から遺伝子組み換え技術に関するバイオセーフティ全国委員会設立、組み換え作物の輸入と環境放出に関する規則などを通じて規制システムを整備してきました。
 そのシステムのもと、2002年には害虫のコーンボーラー(アワノメイガ)に抵抗性のある遺伝子組み換えトウモロコシの商業栽培が認可され、2005年には遺伝子組み換えの除草剤耐性トウモロコシの商業栽培が認可され、さらにそれらの掛け合わせ品種の商業栽培も2005年に承認されました。
フィリピンの大多数の生産者が遺伝子組み換えトウモロコシを栽培したことで、従来のトウモロコシと比較して、高い収量を得られるようになりました。通常のトウモロコシの平均収量がヘクタール当たり2.65トンだったのに対し、遺伝子組み換え害虫抵抗性トウモロコシはヘクタール当たり4トンから9 トンでした。個別に実施された研究では、遺伝子組み換え害虫抵抗性トウモロコシの収量の平均増は10%から35%でした。栽培面積も、2002年の120ヘクタールから、2005年には52,000ヘクタールへと大幅に増加、害虫抵抗性と除草剤耐性の掛け合わせ品種が2005年に栽培認可されたため、2006年にはさらなる栽培面積の増加が期待されています。

チェコ共和国・組み換えトウモロコシ・共存・マイコトキシン・フザリウム
2006年11月2日/Farmers Weekly Interactive
Czechs profit by allowing GM crops and conventional crops to co-exist
組み換え作物と従来の作物を共存させることで潤うチェコの生産者たち
http://www.fwi.co.uk/Articles/2006/11/02/99329/czechs-profit-by-
allowing-gm-cro

 今年、1,290ヘクタールの組み換えトウモロコシが商業栽培されたチェコ共和国の生産者は、その経験から組み換えと非組み換え作物の共存は成功するはずだと考えているようです。対応が早いチェコの政策当局は、EUの中でも最初のうちに共存規則を組み入れて、組み換え作物が適切に商業的に栽培されることを保証しました。
今年20ヘクタールの組み換えトウモロコシを栽培したチェコの生産者、カレル・クラスカ氏は、害虫被害や殺虫剤散布の労力などが激減したうえに、高品質のトウモロコシを収穫することが出来るようになったことに、とても満足しています。組み換えトウモロコシには収量がアップすることと品質が良くなるという2つのメリットがありますが、品質が良くなるのは、害虫抵抗性の組み換えトウモロコシは害虫の被害がなくなるため、マイコトキシン(カビ毒)を生産するフザリウムに汚染されにくいからです。クラスカ氏は「マイコトキシンは家畜や人の健康に影響を与えるため、本当にやっかいです。そして害虫駆除も適切なタイミングで行わなければならず、本当に手間や苦労がかかっていました」と話しています。
 組み換え作物の場合、ヘクタール当たり25ポンドという組み換え種子のプレミア価格を支払っても、ヘクタール当たり95〜115ポンドの粗利益を得ることが可能になります。共存法では、組み換えとの交雑を避けるための書類作成やモニタリングなどの作業が発生しますが、ルールの明確化により損害賠償などの心配をすることなく、収益を上げることが出来るため、組み換え作物はチェコの生産者に支持されています。

南アフリカ共和国・GMトウモロコシ
2006年10月18日/Business Report
Local demand for genetically modified crops rises '
遺伝子組み換え作物の需要の拡大
http://www.busrep.co.za/index.php?fSectionId=&fArticleId=3493279

 南アフリカなどの地域での遺伝子組み換え作物の需要増に伴い、モンサント・カンパニーの組み換えトウモロコシの種子が売り切れ状態になっています。南アフリカでは、組み換えトウモロコシの作付面積は来シーズンには60万ヘクタールを占めるであろうと予測され、今シーズンもトウモロコシ作付面積約60万ヘクタールのうち、50万ヘクタールを組み換えが占めました。さらに、害虫抵抗性と除草剤耐性を合わせ持つ掛け合わせ品種も増加しています。現地のモンサント・カンパニーの担当者によると、「生産者らは、害虫によるダメージのリスクが殆どなく、雑草までも防除できることから、急速に組み換えトウモロコシに切り替えている。」と話しています。
 一方、GrainSA(南アフリカ穀物公社)のエコノミストは、組み換え作物に関する政策について「それが合法的なもので、環境や動物や人間が消費しても有害ではなかった」なら、生産者らがこの新しい技術を使用することを推進したいとし、「生産者らが国際マーケットに生き残るためには、最新の技術と研究を利用しなければならない」とコメントしています。

ブラジル・害虫抵抗性トウモロコシ・除草剤耐性ワタ
2006年10月18日/Market Watch
Brazil commission to discuss new biotech corn, cotton types
ブラジルの委員会で新しい組み換えトウモロコシとワタの種類を討議
http://www.marketwatch.com/News/Story/

 生産者と種子会社から、試験栽培と商業栽培のための承認作業が遅すぎると要求されたCTNBio(ブラジルのバイオセーフティ委員会)は、3品種の組み換えトウモロコシと3品種の組み換えワタについての技術的な審査を行う予定でいます。
 2005年のモンサント・カンパニーのボールガードワタとラウンドアップレディー大豆以来、CTNBioによる組み換え作物の承認はありませんでしたが、再び審査を開始しました。
 現在、モンサント・カンパニーを含む3社が害虫抵抗性トウモロコシと除草剤耐性ワタの商業栽培の認可を求めています。これらがCTNBioにより承認されたあとは、政府の各部門からのアナリストで構成される委員会に上げられ、政治・経済的見地から商業化を認めるべきかどうかが決定されます。

米国・トウモロコシ・カビ毒(マイコトキシン)
2006年9月22日/Crop Biotech
Bt Corn - A Solution to Mycotoxin Contamination
害虫抵抗性トウモロコシ-カビ毒(マイコトキシン)を解決
http://www.isb.vt.edu/news/2006/sep06.pdf
<記事要約>トウモロコシの生産や利用の際、カビ毒は大きな問題であり、人や家畜に有害な影響を及ぼすことが知られています。このようなカビ毒のついているトウモロコシは、食品および飼料への利用が認められておらず、家畜生産の効率を下げてしまうため、世界的な規模での経済的損失の原因となります。トウモロコシに傷がつくと、そこからカビ毒を生産するカビが生えやすくなりますが、害虫抵抗性トウモロコシは、アワノメイガの幼虫による食害を少なくすることから、カビ毒の発生を抑制する効果があることを、米国ピッツバーグ大学のフェリシア・ウー氏が「害虫抵抗性トウモロコシによるカビ毒抑制による経済・健康・規制上の潜在的効果」という論文の中で明らかにしました。カビ毒抑制による経済的効果は米国などの先進国で見られ、全作付け面積の3割をBtトウモロコシが占める米国では年間2300万ドル(25億円)相当と推算されています。
米国・バイオエタノール・トウモロコシ
2006年8月30日/Reuters
Bio-crops may be created for biofuels: report
報告書:バイオ燃料のための組み換え作物
http://go.reuters.com/newsArticle
<記事要約>バイオテクノロジーは、再生可能な燃料を作る際に使用される作物のエネルギー生産を増加させるために使われるであろうと、燃料需要の急増に注目したUSDA(米国農務省)諮問委員会が述べました。
急成長している燃料エタノール産業は、今年48億ガロンの生産能力をもち、その原料の大部分はトウモロコシです。連邦法では、2012年までに75億ガロン(284億リットル)の再生可能な燃料を使用する目標が設定されています。
「再生可能な代替燃料の需要増加を満たすために、エネルギーに特化した特徴を持っている農作物が開発されるだろう」と諮問委員会の報告書は述べてまいす。トウモロコシと大豆のような食用作物と草や木のような非食用作物に、エネルギー生産を高める特徴を与えるため、遺伝子組み換え技術が使われるようになるかもしれないとしています。再生可能な代替燃料であるバイオ燃料は環境に優しく、地球温暖化対策になるということで国内外で今非常に注目度の高いエネルギーです。

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