世界での作付け面積

For the Record

~遺伝子組み換え作物の生物別・形質別作付け面積

2012年2月に発表された国際アグリバイオ事業団(ISAAA)の報告によると、2011年の世界の遺伝子組み換え作物の栽培面積は、2010年の栽培面積合計の8%に相当する1,200万ヘクタール増加して、1億6,000万ヘクタールとなりました。遺伝子組み換え作物の商業栽培が開始された1996年と比較すると、その栽培面積は94倍に増加したことになります。また1996~2011年の16年間の累計の栽培面積は12億5,000万ヘクタールに達しました。

2011年度に最も多く栽培された遺伝子組み換え作物は引き続き大豆で、7,540万ヘクタール(世界の遺伝子組み換え作物栽培面積の47%)で栽培され、2010年度に比べて約3%増加しました。大豆に引き続き多かったのがトウモロコシの5,100万ヘクタール(同32%、前年比約11%増)で、ワタ2,470万ヘクタール(同15%、前年比約18%増)、ナタネ820万ヘクタール(同5%、前年比約17%増)と続いています。

 

形質※別で見ると、最も多く栽培されているのは除草剤耐性の作物です。2011年に栽培された除草剤耐性作物は大豆、トウモロコシ、ナタネ、ワタ、テンサイ、アルファルファで、その栽培面積は遺伝子組み換え作物の栽培面積全体の59%に当たる9,390万ヘクタールに相当します。また、複数の形質を併せ持つ「スタック」品種が全体の26%にあたる4,220万ヘクタール、害虫抵抗性作物は同15%、2,390万ヘクタールで栽培されました。2010年と2011年を比較すると、スタック品種が31%と最も高い増加率を示しています。スタック品種は遺伝子組み換え作物の中で益々重要性を増しており、2011年には12カ国でスタック品種が栽培され、うち9カ国が発展途上国での栽培でした。

世界で遺伝子組み換え作物を栽培する農業生産者は、2010年より130万人増加して1,670万人となりました。このうち90%以上にあたる1,500万人が、発展途上国の資源に乏しい小規模農業生産者です。2011年の遺伝子組み換え作物の栽培総面積である1億6,000万ヘクタールのほぼ半数(約7,980万ヘクタール)が発展途上国におけるものです。2010年~2011年の栽培面積の増加率は、先進国の5%(増加面積:380万ヘクタール)に比べて発展途上国では11%(同:820万ヘクタール)となりました。発展途上国における遺伝子組み換え作物の栽培面積は、先進国の倍の速度で広がっています。

注)「形質」とは遺伝子組み換え技術によって導入した性質のことです。たとえば「除草剤耐性」、「害虫抵抗性」などが形質です。形質を2つ以上併せ持つことを「スタック」とよびます。「形質ヘクタール」とは、それぞれの形質が栽培された面積のことです。つまり、2つの形質を持つスタックの場合には、そのスタック品種の栽培面積の2倍、3つの形質を持つスタックの場合には3倍として計算した栽培面積を「形質ヘクタール」といいます。

詳しくは下記をご参照ください。
ISAAA(世界の遺伝子組み換え作物の商業栽培に関する状況:2011年)
http://www.isaaa.org/resources/publications/briefs/43/highlights/pdf/Brief%2043%20-%20Highlights%20-%20Japanese.pdf

遺伝子組み換え作物栽培面積(作物別)
遺伝子組み換え作物栽培面積(作物別)グラフ
1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011
大豆 50 510 1450 2160 2580 3330 3650 4140 4840 5440 5860 5860 6580 6920 7330 7540
トウモロコシ 30 320 830 1110 1030 980 1240 1550 1930 2120 2520 3520 3730 4170 4600 5100
ワタ 80 140 250 370 530 680 680 720 900 980 1340 1500 1550 1610 2100 2470
ナタネ 10 120 240 340 280 270 300 360 430 460 480 550 590 640 700 820
テンサイ 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 30 50 50 50
その他 10 10 10 10 10 10 10 10 10 10 10 10 20 10 10 20

単位:万ha

世界の総栽培面積に占める遺伝子組み換え作物の割合(2011年)
世界の総栽培面積に占める遺伝子組み換え作物の割合(2010年)グラフ
  非組み換え 遺伝子組み換え 作付け面積全体
大豆 2,460 7,540 10,000
ワタ 530 2,470 3,000
トウモロコシ 10,800 5,100 15,900
ナタネ 2,280 820 3,100

単位:万ha

遺伝子組み換え作物栽培面積(形質別)
遺伝子組み換え作物栽培面積(形質別)グラフ
  1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011
除草剤耐性 60 690 1980 2810 3270 4060 4420 4970 5860 6370 6990 7220 7900 8360 8930 9390
害虫抵抗性 110 400 770 890 830 780 1010 1220 1560 1620 1900 2030 1910 2170 2630 2390
スタック
(害虫抵抗性/除草剤耐性)
10 30 290 320 420 440 580 680 1010 1310 2180 2690 2870 3230 4220
その他
(ウィルス抵抗性、他)
<10 <10 <10 <10 <10 <10 <10 <10 <10 <10 <10 <10 <10

単位:万ha

遺伝子組み換え作物栽培面積(作物・形質別)2010年

遺伝子組み換え作物栽培面積(作物・形質別)グラフ

1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011
除草剤耐性
大豆
1450 2160 2580 3330 3650 4140 4840 5440 5860 5860 6580 6920 7330 7540
除草剤耐性
トウモロコシ
210 210 210 250 320 430 340 500 700 570 640 700 770
除草剤耐性
ナタネ
240 350 280 270 300 360 430 460 480 550 590 640 700 820
除草剤耐性
ワタ
170 160 210 250 220 150 150 130 140 110 100 110 140 180
害虫抵抗性
トウモロコシ
670 750 680 590 770 910 1120 1130 1110 930 710 920 1020 600
害虫抵抗性
ワタ
130 150 190 240 310 450 490 800 1080 1190 1240 1610 1790
除草剤耐性・害虫抵抗性
トウモロコシ
210 140 180 220 320 380 650 900 1880 2450 2610 2880 3730
除草剤耐性・害虫抵抗性
ワタ
250 80 170 240 220 260 300 360 410 320 260 260 350 490
除草剤耐性
テンサイ
30 30 50 50

単位:万ha