スタック・トウモロコシ観察記

除草剤耐性と害虫抵抗性とを掛け合わせたトウモロコシ

種まき(2006年6月1日)

栽培試験のスタートとなる種まきの日。梅雨入り前にもかかわらず、この日は気温30度近い夏日となり、汗だくでの作業となりました。


栽培試験が行われている日本モンサントの隔離ほ場の入り口(茨城県・河内町)

種を播く前に、まずは畑の準備をします。畑を耕した後、播種の前日(5月31日)に鍬(くわ)でていねいに播種床(種を播くための場所)を作っておきます。


種の拡大写真。今回の栽培試験では2種類のトウモロコシを植えて比較します。遺伝子組み換えの除草剤耐性と害虫抵抗性の両方の性質を掛け合わせで持たせたスタックのトウモロコシ(写真:向かって左)と、比較用に使う、非遺伝子組み換えトウモロコシ(写真:向かって右)。両方ともデントコーンと呼ばれるもので、普段私たちが食べているスイートコーンとは異なり、背丈は2m近くにもなり、またその実は食べても甘くありません。デントコーンは主に家畜のエサ(飼料)として利用されるほか、でんぷんを取り出して、そのでんぷんを糖に加工して利用することなどが行われています。なお、種が赤い色をしているのは、紫斑病(しはんびょう)という病気を防ぐ殺菌剤と大豆の芽がハトに食べられるのを防ぐための忌避剤(きひざい)などによる色です。こうした処理はデントコーンの播種では良く行われています。


まず、種を播く前に播種床に肥料を播いていきます。白っぽいのが肥料です。


種をカップに入れてさっそく種まきを始めていきます。2粒ずつ撒くのは万が一鳥に食べられたり、うまく発芽しない種があった場合を想定しています。無事に発芽した後は間引きをします。今回は試験なのでこのような処置を施しましたが、一般の農家の栽培では行いません。


曲がってしまわないように、紐で線を引いて位置を決め、真っ直ぐになるように種をまいていきます。キレイなトウモロコシ畑を作るのは結構手間がかかります。




種まきがすべて終わったら、上から土をかぶせ、軽く押して土を固めていきます。



はじめの概要に述べましたように、今回の栽培試験では、比較のために害虫抵抗性と除草剤耐性の組み換えトウモロコシの他に、非組み換えトウモロコシを「土壌処理・殺虫剤散布区」と同じく「無除草・無殺虫区」との二つの区分に栽培します。そしてその周りを、非組み換えトウモロコシ(デントコーン)とスイートコーンで囲っています。スイートコーンは甘く、害虫が好むので、害虫をおびき寄せる役割を果たしています。

農業で一般的に行われる殺虫・除草処理を行う区として比較のために設けた非組み換えの殺虫剤散布・土壌処理区にのみ雑草防除のための土壌処理剤を全体にまきます。無除草区では一切の雑草防除を行いません。

最後に防鳥用の紐(写真の黄色い紐)を張ったら無事に播種が完了です。鳥は種だけでなく、発芽したばかりの若い芽も大好きなので作物がある程度伸びるまでは紐を張っておきます。

最後に案山子(かかし)を設置したら種まきは終了です。あれ?誰かに似ていませんか?

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